就活スタート号 保育・幼児教育系学生版
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「自由な遊びをさせてみよう!」と思っても、いざ実現しようとすると難しさを感じることもあるはず。プレーリーダーとして現場経験の豊富な岩間祥子さんに、遊びにまつわる4つのギモンをぶつけてみました。こんなときどうする?初めてプレーパークにやって来た小学生に「暇なんだけど、何をして遊んだら楽しいの?」と聞かれて「あなたが楽しいと思うことを、私は知らないよ?」と答えたことがあります。最も自由な営みであるはずの遊びについても、「大人に聞けば“正解”を教えてくれる」と思い込み、受け身の姿勢でいる子どもは少なくありません。そうしたときに私は、自ら遊びを見出せるようなヒントを与えています。例えば、遊びに使える道具を並べたり、工具の手入れをしたり、ホースから水を出してみたり。子どもが興味を持ち始めたら、さりげなくその場を離れます。原則として、遊び方のレクチャーとして多くを語らないほうがいいでしょう。そのほうが独創的な遊びが生まれることがあるからです。自由に遊ばせたくても、子どもが遊び方を聞いてくると、自分が遊びの主導権を握ることにならない?場を収めようとして無理に「ごめんね」「いいよ」の流れを作ろうとした結果、「謝ったのに『いいよ』って言わない!」となって収拾がつかなくなるのはよくある話。子どものケンカを、大人のように言葉を通して解決するのは難しいこともあります。私の場合、大けがにつながるようなケンカや一方的なケンカでなければ、少し引いて見守る時間を取り、子どもが助けを求めたときに初めて手を差し伸べるようにしています。最も大切なのは、「悲しかった」「悔しかった」という気持ちを受け止め、「じゃあ、どうしたらいいかな?」と一緒に考えてあげること。大人が想定するような謝罪はなかったとしても、子どもの世界では「一緒にブランコしよう!」といった言葉が「ごめんね」を意味することも多いのです。遊びの過程でケンカが起こったとき、どう対応したらいい?大きなけがを防ぐために重要なのは、子ども自身が危険性に気づいているかどうかです。例えば、3~4歳くらいの子どもであれば、「大きなシャベルを自分の足に突き立てたら危ない」ことはわかっていて、シャベルが大きければ大きいほど「気をつけよう」という意識も強くなっているはず。しかし、裸足で泥水に入ったままシャベルを使おうとしたとき、「見えない自分の足にシャベルが刺さるかも?」と予想するのは難しいかもしれません。つまり、子どもは「予測する力」が未熟なのです。その部分を補うために、「このままシャベルを使うとどうなるかな?」と考えることを促したり、「長靴を履こうか」と安全な使い方を提案したりするのが大人の役目。また、危険性を認識しやすいような環境を整えることも有効です(P.134参照)。本当に危険なことは避けつつ、できるだけ思い切り遊んでもらうには、どんなことに気をつければいい?遊びの内容を次々と変えていく子どもを見ると「最後までやり切る力がないの?」「指導方法が悪かったかな?」と心配になってしまいますね。しかし、それは大人目線の考え方にすぎないのかもしれません。子どもは、自分が目にしたものや触れたものに対して、一気に興味を移すことができます。その子どもは飽き性なのではなく、物事へのセンサーがとても敏感で「すべてのものに集中力がありすぎる」のではないでしょうか。次々と興味を移していきながら、じっくりと取り組みたい遊びにたどり着くケースもたくさん見られます。そのことを踏まえて、その子どもに合った遊びの環境を整えられているか、子どもの興味や関心を尊重した対応ができているかを振り返ってみることが大切です。遊んでいる途中で次々と興味がよそへ移る子どもは、集中力がないと考えていい?137

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