企業研究&インターンシップ完全ガイド 建築・土木系学生版2024
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人を知る プロフェッショナルたちの肖像Portrait Of The Professionals● 建設昭和建設公共工事の現場代理人として 安全管理を徹底入社以来、老人ホームの新築工事や小学校の改修工事などさまざまな現場を経験してきた白井さん。最初は現場の流儀を覚えることから始まり、安全管理、工程管理とできることを増やしていった。新人の頃は慣れない業界用語に戸惑ったこともあるが、それも今は笑い話だ。「独特の業界用語は別として、建築材料の特徴や使用法がすぐに理解できるのが建築学科出身の強みです。指示のノウハウなどは先輩に教わりながら現場になじむことを心掛けました」と振り返る。経験を積みつつ学校に通い、2018年、1級建築施工管理技士も取得した。これにより監理技術者になれることから「これまで以上に意識が高まり、自分の考えに責任を持つようになりました」と自身の変化を語る。そんな白井さんは、現場代理人として初めての現場を担当した。水戸市保健所整備工事という公共工事で、18年秋から始まり20年明けに完成した長期プロジェクトだ。既存の棟を改修するだけでなく新棟を新たに増築した。「既存棟は20年春まで市民サービスを行っていたので、特にイベント時などは施設利用者の出入りが多くあり、そこでの安全管理が重要でした。工程を踏まえて人の流れを予測し、危険なポイントは覆う、混雑時は作業を停止するなど抜かりなく準備を整えました」。現場代理人にとって事故ゼロは当たり前のことだが、この時先を見通して次々に適切な防止策を講じられたことに、白井さんは自身の成長を感じたという。「立場が人をつくる」ではないが、若手を進んで登用する企業文化が奏功しているのは間違いない。「基礎工程から完了まで、工事の全てに携わる唯一の職種が現場監督。責任が大きいほど完成の喜びもまた計り知れません」と楽しげに語ってくれた。施工した案件は2020年1月に竣工。保健所のほか休日診療所等が入る地域の健康拠点となる。「建物のスケールに比例して完成の喜びも大きいですね」と白井さん。白井 龍之介さん建築部PROFILE2014年入社。工学部建築学科卒業。父が現場監督であったことからその影響で建設会社を志す。昭和建設を選んだのは地域密着かつスケールの大きい現場に携われるという理由から。自らの「仕事の記録」が残ることが自慢だ。若くして大規模現場の責任者に安全への使命感が成長の推進力土木から建築まで幅広く手掛け、地域のインフラや街づくりに貢献する昭和建設。大規模案件が多い一方で、積極的に若手を登用する企業文化も魅力だ。30代で現場代理人を務める白井さんに成長のプロセスを聞いた。Portrait Of The Professionals本社所在地:茨城県昭和建設株式会社CHECK THE NAVI詳しい情報は112

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