中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京(NEXCO中日本グループ)● 建設コンサルタント人を知る プロフェッショナルたちの肖像Portrait Of The Professionalsチームワークが何よりも大切稲垣さんは入社後の4年間、八王子道路事務所で管轄する高速道路の点検・補修・施工管理業務を担当。事務所には様々なグループ会社のスタッフがおり平時には各々の任務を担っているが、ひとたび災害やトラブルが発生すれば職種の垣根を越えて全員が一丸となり対応をする。その時の一体感が忘れられない。「高速道路を止めれば日本経済が止まってしまう。重要な社会インフラを守らなければならない。という使命感から、素晴らしいチームワークが発揮されるんです」と稲垣さん。困難を乗り越えれば清々しく、事務所全体が達成感に包まれた。同社の社員はそんな現場を経験し、自分の道を探していく。稲垣さんに道が見えたのは4年目の頃だった。「開通して50年以上経つ中央道では、橋梁にも重篤な変状が発生しています。その補修に携わった時、橋梁っておもしろいなと思ったんです。学生時代に構造力学を学んだ時は、漠然としたイメージしか持てませんでした。それが現場で実際に作業をして『こういうことだったのか』と。理解できた喜びと同時に、もっと知りたいと思い、面談で上司に伝えました」そうして5年目に、橋梁を専門に扱う構造技術課に異動。現在は橋梁の補修検討や設計、耐震調査業務に携わる。現場とは違う知識や技術が求められるが、上司や先輩の指導、技術研修を受け必要な技術を習得。この2年間で随分、成長したと実感している。しかし本社に来て得た一番の気付きは、事業の中枢を担うプロの姿勢だ。「大規模構造物のプロは人を巻き込む力が必要なんだなと。私たちが相手にするのは構造物ですが、一人では何もできません。日頃から関係構築に努め、リーダーシップやマネジメント力を発揮できる技術者に、私もなれたらと思います」稲垣さんの挑戦は続く。部署では斜張橋等、危険が伴う点検に最先端ICTやロボットを活用する開発も行われている。「スキルアップして携わっていきたい」と未来を見つめる稲垣さん。稲垣 達希さん土木技術部 構造技術課PROFILE2016年入社。工学部土木環境工 学科卒業。一級土木施工管理技 士を取得。異動があっても静岡の実家へ帰省しやすく、事業領域と充実した福利厚生が決め手となった。一昨年第一子が誕生。適宜休暇を取り、育児にも精を出している。一人では相手にできないいかに多くの人を巻き込めるかNEXCO中日本グループの一員であり、日本経済の大動脈である東名・新東名・中央道の高速道路を管理する中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京。大規模構造物のプロフェッショナルに求められるスキルとは何か。入社7年目の稲垣さんに話を伺った。Portrait Of The Professionals本社所在地:東京都中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社(NEXCO中日本グループ)CHECK THE NAVI詳しい情報は115
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