企業研究&インターンシップ完全ガイド 建築・土木系学生版2024
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佐藤工業● 建設人を知る プロフェッショナルたちの肖像Portrait Of The Professionals1年目から挑戦を重ねる大学時代、今井さんは海外の伝統建築を研究していた。いつか海外建築に関わりたいと考えていたため、海外でも実績を残す佐藤工業には心惹かれるものがあった。「国内の実績を見てもオフィスやマンション、アリーナ、病院、学校と多方面にわたり、技術的に幅広い経験ができると思ったのも当社を選んだ決め手です」入社後は首都圏の大型建築現場の施工管理に従事している。最初に配属となったのは、国立大学の研究棟の新築工事。初めは先輩の下で学んでいたものの、ほどなくして躯体工事担当として現場に出て、工事写真の撮影や職人との打合せなどを行うようになった。1年目も新人扱いせず、一人の社員として責任ある仕事を任せるのが佐藤工業の流儀なのだ。「意匠にこだわった、波のような壁が連続する『HPシェル構造』という特殊な構造の案件を担当した際、難易度の高さに苦労しましたが、挑戦できる面白さの方が大きかったですね。完成したときの達成感は今も忘れられません」3年目には薬品工場の新築工事において、計画立案や工程管理など工事全般を担当。現場を指揮することで「自分がこの建物を建てている」という実感が湧いた。さらなる転機が訪れたのは5年目。音楽アリーナの長期工事において、内装の工事リーダーとなった。「自社の社員だけで十数名、作業員は数百名単位が集結する超大型現場である上に、ステージや音響効果を考えた壁など、特殊なモノづくりが要求されました。すべてが未知でしたが、だからこそ貴重な経験をすることができました」現在は分譲マンション新築工事の工事主任として、3名の部下を率いている。将来は所長を経験した後、本社の企画部門で会社運営や、海外案件にも挑んでみたい。佐藤工業の施工管理者の前には、無限の可能性が広がっている。施工管理者は全体をまとめ上げるプロだが、個別工事のプロは作業員。だからこそ全体を見るマクロな視点、細部を押さえるミクロな視点の使い分けを心がけているという。今井 啓太さん東京支店 建築作業所PROFILE2014年入社。大学院工学部建築都市システム学科修了。学生時代はロシア正教会の建物について研究していた。休日はお子さんと遊んだり、ゴルフを楽しんだりしてリフレッシュしている。自分自身が主人公となって街に残る建物を形にしていく1862年の創業以来、国内外の数多のランドマークをつくり上げてきた佐藤工業。伝統企業ではあるが、若手社員にもどんどん責任ある仕事を任せ、成長を促すのが同社のポリシー。入社1年目から大きな役割を担ってきた今井さんのキャリアを振り返る。Portrait Of The Professionals本社所在地:東京都佐藤工業株式会社CHECK THE NAVI詳しい情報は124人を知る 社会人ビフォーアフターBefore After

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