企業研究&インターンシップ完全ガイド 建築・土木系学生版2024
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人を知る プロフェッショナルたちの肖像Portrait Of The Professionalsオオバ● 建設コンサルタント『土木的知見と調整力で より良い提案を導き出す』萩森さんが所属する都市整備部は、開発行為を行う際に、開発事業や造成設計の内容が都市計画法や条例に定められた一定の基準を満たすように、土木的知見で事業に携わるのが主な仕事だ。—開発行為とは?「主に建物を建てる目的で土地の区画又は形質を変更することを開発行為といいます。私の所属する部署の役割は、事業を成功に導くために、土木的知見を用いて、道路、公園、排水施設、給水施設等の設計を行い、事業関係者と調整をしながら行政と協議を進めていくことです」、そう萩森さんは言う。事業者のパートナーとして意図を汲んで設計を行う。「例えば、敷地内で雨水をどのように処理するか、敷地と接続する道路をどのような構造にするか等についても、協議を積み重ね、図面に落とし込んでいきます。私たちは建設コンサルタントとして、事業者の要望を実現させるために、メリットやデメリットを精査し、法令や条例、各種基準等と照らし合わせ、現実的でより良い手法を提案することを使命としています」また、数年がかりの大規模な事業に携わる場面も多々あるため、予定通りのスケジュールで進める調整力も必要だ。工程の遅れがその後の工事に大きな影響を与え、事業全体に損害を与えてしまう場合もあるからだ。まちづくりは多様な思いが交差する。「民間事業や公共事業、どんな目的の事業でも、その先のまちに住み続ける人を想像し、責任をもって行動できるように心がけています」。日々、忙しいことを言い訳にせず、関わる全ての人とのコミュニケーションを大切にし、相手の言葉に耳を傾ける萩森さんの基本姿勢に、まちづくりの土木技術者としての目指す姿があるようだ。事業者と行政の間に入ってお互いの折り合いをつけていく調整の場面も多い。「経験や知識が豊富な先輩たちにアドバイスを仰ぐことも。人間関係に支えられています」萩森 優香子さん東京支店都市整備部都市整備一課PROFILE2017年入社。デザイン工学研究科都市環境デザイン工学専攻修了。大学院では景観や土地利用の変遷を研究。入社後は土地区画整理事業業務を経験後、現在は、開発の許認可申請や造成設計を担当。事業者と行政の間に立ち、土木技術者視点でまちづくりを提案総合建設コンサルタントとして、さまざまな形でまちづくりに関わってきたオオバ。都市整備部では、都市開発に必要となる設計や許認可申請業務を担うため、社内外多くの専門家と連携し業務を進めている。その現場の第一線で活躍する「先輩の思い」とは。Portrait Of The Professionals本社所在地:東京都株式会社オオバCHECK THE NAVI詳しい情報は143

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