星野 友且さんネットワークソリューション事業本部プロジェクト管理本部PROFILE1998年入社。東京電機大学工学部建築学科卒業。人工衛星を使った測位システムの追跡管制局を国内に4棟手掛けるなど、同社のネットワーク通信プロジェクトに大きく貢献している。衛星測位システム実装に向け プロジェクトの基礎を設計NECネッツエスアイが手掛けているネットワークの設計・構築において、各設備を設置する通信施設の設計は、同社の事業に欠かせない重要なセクションだ。星野さんはこの通信施設のベース工事において、多彩なプロジェクトに1級建築士として携わってきた。「当社では大手通信事業者や官公庁からさまざまな案件を受注しています。人工衛星を使った衛星測位システムに関するプロジェクトが始動し、私はこれまでの実績や経験から、このプロジェクトの設備を導入するのに必要な施設設計を任されました。国内4カ所に建設するプロジェクトということもあり、設計に入る前段階から非常に苦労したのを覚えています」。設計を始める前に、法律上問題ないか綿密な調査を行う〝法令調査〞が必要になる。事前に注意しなければいけないことを把握し、細かくチェックしていく地道な作業だ。丁寧な仕事が求められる一方で、スケジュールを意識したスピード感も意識しなければならない。今回のような大規模プロジェクトでは、施工開始の日程が既に決まっているからだ。「設計のプロセスには確認申請も含まれているので、法令調査が終わり、設計に入った後も申請の期間を想定しながら進めます。複数の現場でのスケジュールを意識しながら進行するよう設計を手掛けました」と星野さんは話す。確認申請は2カ月から長いものだと3カ月程度要する場合もある。1級建築士として設計に携わった星野さんは、図面作成と付帯する設計プロセス全体を管理しながらプロジェクトを進行させていった。現場でのフィードバックを受け 問題を1つずつ解決に導く設計が終わり施工プロセスに入った後も、星野さんの挑戦は終わらない。各地へ直接足を運び現地の施工会社と調整する日々が続いた。「全く問題が発生しないのが一番ですが、今回のような大規模なプロジェクトでは、どれだけ注意して設計を行っても現場に行くとさまざまな問題が発生します。課題をスムーズに解決するため、現地で施工を行うスタッフと直接コミュニケーションをとるのも設計者の重要な業務。周りと一緒に解決することで、問題をクリアしていくだけでなく自分も大きく成長することができます」と話す。各現場スタッフからのフィードバックは次のプロジェクトや設計につながることも多い。コミュニケーションの積み重ねが、次の設計に経験として生かされていくのは設計と施工をワンストップで提供する同社ならではといえる。実際、現場の動きに配慮した設計とそうでない設計では、最終的なネットワーク設備の構築・設置においても大きく影響するため、常に関わる人を意識した設計が求められる。これらの条件を全てクリアし、最終的にプロジェクトが完了した時には、今まで味わったことがない達成感と安堵感を味わえるという。「大きなプロジェクトでは抱える責任も重大です。しかし、それ以上に、達成感とやりがいを感じることができます。当社は社員にそういった機会を積極的に与えてくれるため、成長できる環境が豊富に用意されています」テレワークやフレックスで 柔軟性に富んだ風土を実現NECネッツエスアイは柔軟性に富んだ職場の実現を進めている。2017年よりテレワーク制度を全社員へ導入し、現在では多くの社員が普段からこの制度を利用している。自分のライフスタイルに合わせた働き方ができるため社員から非常に好評だ。設計を手掛けている星野さんも多様な働き方を実現している。「私もこれらの制度を利用して設計を進めています。最近では、1週間テレワークのみで仕事に取り組んだプロジェクトもありました。フレックス勤務制度と併用し柔軟な環境で活躍できるため、今まで以上に高いモチベーションで業務にあたっています。最初はテレワークのみで本当に仕事ができるのか不安があったものの、思い切って利用したことでその心配もなくなりました」さらに、同社の試みはこれだけに留まらない。資格などスキルアップに関するサポートも積極的に行い、社員の成長を後押ししている。設計プロセスから施工プロセスまでワンストップで提供しているからこそ、積み重ねられる業務経験も豊富だ。「今回のような人工衛星の測位システムといった大きなプロジェクトにおいても、柔軟に活躍できる点は変わりません。設計プロセスではテレワークを使い、施工プロセスでは現場に足を運ぶといった使い分けをしながら、より快適な通信施設を設計していくことが今後の目標です」。そう語る星野さんは、次の挑戦に向け早くも動き出しているようだ。本社所在地:東京都NECネッツエスアイ株式会社CHECK THE NAVI詳しい情報は39
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