企業研究&インターンシップ完全ガイド 建築・土木系学生版2024
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人を知る プロフェッショナルたちの肖像Portrait Of The Professionals● プラント・エンジニアリング日立造船誰もやったことのない橋梁の 計画・現場監督に挑む入社以来、起重機船を用いた橋梁架設など大規模な工事現場を経験してきた柴田さん。現在、柴田さんが携わっているのは、島と島を結ぶ橋の架設工事だ。初めて計画段階から任された案件であり、日立造船にとっても施工実績がない案件だった。「工事全体の施工計画を決めるために、どのような設備を使用するか、どこにクレーンを配置するかといった工事の流れを決めていきました。施工実績のない難工事のため1年間計画に専念し、多くの人の知恵を借りました」と柴田さんは語る。自分が立てた計画を手に、現場代理人として現場に臨んだ柴田さん。ここからは作業員を指揮する施工管理が仕事となる。「実際の施工では現場の判断が大切です。事前準備を徹底し、想定外のことが起こった際にも応用が利くようにしました」不安要素を徹底的に排除し、ゴールまでのビジョンが見えてから着手する。それが柴田さんのプロの流儀である。人と人の対話が現場を動かす現場は、人と人で成り立っている。それを学んだのは初めての現場だった。「現場では、作業員と同じ環境で働きました。ここで作業員の考え方、コミュニケーションの重要性を肌で学んだと思います」と柴田さんは振り返る。現場代理人として協力企業への指示や発注者との折衝、品質・コスト管理などを担う柴田さん。「発注者との良好な関係性を構築し、現場の安全管理を徹底しました。無事架設が完了した時の達成感は大きかったですね」と語る。柴田さんにとってプロとは、その人に任せれば大丈夫と誰もが得心する存在だという。地図に残るような仕事に挑み続ける柴田さんの目には、プロの誇りが満ちている。過去に日立造船が手掛けた港大橋(大阪市)の前で。「工事課や積算課にも携わり、橋梁建設の1から10までを学べるプロが目指せる環境があります」と柴田さん。柴田 啓吾さん鉄構・防災ビジネスユニット建設工事部・橋梁工事グループPROFILE2012年入社。都市工学科卒業。環境保全や社会インフラへの興味から入社を決意。入社後は橋梁架設工事の現場だけでなく積算課や計画課で様々な視点からものづくりを修得した。休日はゲームを楽しむインドア派。計画から現場の指揮まで海に橋を架ける醍醐味「環境」「機械・インフラ」「脱炭素化」を事業の柱とする日立造船。橋梁事業では国内外で2,500以上の橋建設を手掛けてきた。その同社でも施工実績のない橋梁建設に挑む柴田さんに、現場監督という仕事の奥深さを語ってもらった。Portrait Of The Professionals本社所在地:東京都/大阪府日立造船株式会社CHECK THE NAVI詳しい情報は91

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