女性のキャリアを考える本2024
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シンクタンク・マーケティング・調査三菱総合研究所ライフイベントに左右されない働き方を実現食糧自給率が低い日本では、農業や食糧は非常に重要な課題である。食農領域に関するさまざまな調査を行い、政府や企業に提言・コンサルティングを行っているのが、同社の経営イノベーション本部のヘルスケア・食農グループだ。コンサルタントとして、数々のプロジェクトマネジメントを行う山本さんは現在2児の母であり、保育園を利用しながら時短勤務をしている。また、在宅勤務をメインとし、クライアントや業務目的に応じて出社するなど、リモートワーク制度も活用している。「一人目の育児休暇明けは時短勤務で出勤していましたが、途中、コロナ禍の影響で在宅勤務にシフトしました。部署によって多少の違いはありますが、クライアントも含めて在宅勤務に移行するケースが多かったので、比較的スムーズに切り替えられたと思います」在宅勤務だと通勤時間がないぶん時間が節約でき、効率よく仕事と育児を両立できているという。現在、同社社員の男女比率は約7対3だが、そこに違和を感じた経験はまったくない。独身時代の山本さんは思う存分仕事に比重をおき、国内外を飛びまわっていたそうだ。また、昇格の条件は明確化されており、出産・育児といっ山本 奈々絵さん経営イノベーション本部ヘルスケア・食農グループ2012年に入社以来、食農をテーマに取り扱う部署に所属し、多くの調査やプロジェクトマネジメントを行う。2018年と2022年の2回育児休暇を取得。現在は在宅で時短勤務している。PROFILE企業の取り組みピックアップPick Up女性活躍推進組織の模範に多様な制度でキャリアアップを実現さまざまな社会課題や事象の調査・研究を行い、国や企業に指針を示している三菱総合研究所。女性活躍推進にも積極的に取り組む同社で、女性がどのように活躍しているか紹介する。46ライフイベントに左右されない働き方を実現食糧自給率が低い日本では、農業や食糧は非常に重要な課題である。食農領域に関するさまざまな調査を行い、政府や企業に提言・コンサルティングを行っているのが、同社の経営イノベーション本部のヘルスケア・食農グループだ。コンサルタントとして、数々のプロジェクトマネジメントを行う山本さんは現在2児の母であり、保育園を利用しながら時短勤務をしている。また、在宅勤務をメインとし、クライアントや業務目的に応じて出社するなど、リモートワーク制度も活用している。「一人目の育児休暇明けは時短勤務で出勤していましたが、途中、コロナ禍の影響で在宅勤務にシフトしました。部署によって多少の違いはありますが、クライアントも含めて在宅勤務に移行するケースが多かったので、比較的スムーズに切り替えられたと思います」在宅勤務だと通勤時間がないぶん時間が節約でき、効率よく仕事と育児を両立できているという。現在、同社社員の男女比率は約7対3だが、そこに違和を感じた経験はまったくない。独身時代の山本さんは思う存分仕事に比重をおき、国内外を飛びまわっていたそうだ。また、昇格の条件は明確化されており、出産・育児といっ

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