女性のキャリアを考える本2024
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エンジニアという生き方鉄鋼東北特殊鋼 工場など大量生産を行う場では、小さな改善が大きな効果をもたらすこともあり、そこに仕事の面白さがあるという。現場スタッフから感謝されることも、大きなやりがいを生み出しているそう。設備や機械について学ぶことが楽しくてしょうがない 材料学を専攻していた菅原さんにとって、設備や機械は未知の世界だった。しかし、同じ部署の先輩が一から指導するブラザー制度のおかげで、日々の業務の中で無理なく新しい知識を吸収できているという。「いまは、設備について学ぶことがとても楽しい。今後は材料学の専門性を生かしつつ、電気や薬品などの領域にも挑戦して視野と可能性を広げ、ものづくりの醍醐味を味わいたいです!」 若い技術者が描く大きなビジョンも、同社の企業風土があれば決して夢ではない。菅原さんの今後の活躍にも期待したい。 材料の中でも社会を多様な面で支える金属に強い関心を持っていた菅原さん。当初は研究職を希望していたが、より幅広くものづくりに携わりたいとの願いから、研究開発から製造、製品化まで事業内容が多岐にわたる同社に入社。 現在は特殊鋼を棒状に加工する設備のトラブルや品質不良の原因を調査し、修理に必要な物品の手配や工事の日程調整を行うほか、生産効率を上げるための設備改良の提案にも取り組んでいる。その中で製造現場全体を俯瞰してみるだけでなく、実際にそこで働く人の意見も大切にする。「私がいいと思った改善策も、現場スタッフの負担が増すなど長続きできないものは机上の空論です。現場を実際によく確認し、自分が作業する立場になった場合を考えた上で、理論的貢献をめざしています」ものづくり全体に携わるメーカーのやりがいに注目菅原 栞さん鋼材製造チーム2021年入社。知能デバイス材料学専攻卒業。中学校の理科の実験を通して化学に興味を持ち、高専の材料科に入学。研究開発から製造まで一貫して取り組む東北特殊鋼に惹かれ、入社を決心。PROFILE1 「小さな意見も大切にしてくれる職場だからこそ、若手であってもさまざまな提案ができます」(菅原さん) 2 部署の垣根を超えた交流から、新しいアイデアが生まれることも。12Life Style as Engineer機械設備の改善を積み重ねてものづくりの根幹を支える電磁ステンレス鋼、エンジンバルブ用耐熱鋼はシェア6割(※)を占めるなど、市場からも高い評価を得ている東北特殊鋼。製造現場で、設備知識を一から学びながら活躍する技術者に話を聞いた。CHECK THE NAVI詳しい情報は本社所在地:宮城県東北特殊鋼株式会社※自社調べ67

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