マイナビ看護学生就活BOOK2025
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は勤続年数の長さや復職率の高さが物語る。向田部長も新卒からの叩き上げだ。「今後もさらに職員が幸せになる職場づくりに力を入れたい」と語る向田部長は今、看護師の負担を軽減し本来の業務に集中できるよう他職種へのタスクシフティングに取り組んでいる。看護師の補充は人員の補充に加えて、長期休暇が取れる余裕のある働き方を実現するためだ。新人看護師も居心地の良い環境のもと、じっくりと着実に成長できる。ら内科、さらに希望する部署と3つの職場で働く院内留学を経験している。「異なる部署を知ることで新たな気付きが得られるほか、同期の様子が刺激になるようで『もっと経験したい』という声もよく聞きます」(向田部長)研修制度ではクリニカルラダーを導入して到達目標とレベル評価を連動させている。画期的なのはコロナ禍を機にeラーニングを導入したことで、看護手技の動画など何度も観たいコンテンツがいつでも視聴可能だ。同期が交流する場も大切という考えから、現在は対面研修とうまく併用している。さらにキャリアアップも手厚く支援。指定の講習を受ける必要がある認定看護師や看護管理者は授業料の助成だけでなく休職中の基本給も保証。大学院に通う専門看護師も同じで惜しみなく教育に投資している。学会資格のICLS(心停止緊急蘇生処置)は院内で取得できる体制が構築されている。佐野厚生総合病院は創立から86年を数える地域に根ざした急性期病院。両毛地方や館林市の住民を中心に「病院なら佐野」と親しまれている。内科・外科をはじめ多種多様な診療科を開設するほか、摂食嚥下や糖尿病などさまざまな医療チームがあり、若手はチームの下にあるリンクナース会で勉強できる。「自分のやりたい看護が必ず見つかる病院です」と向田千津看護部長は語る。OJTにはプリセプターが付くが、プリセプターを育てるメンターも存在。「プリセプターは入職3年目位の若手がなることが多いので、指導に行き詰まったときなどメンターがフォローします。この二者を中心にチーム全員で新人を育てています」と向田部長。また半年ほど経つと新人看護師は全員が手術室、および外科勤務な教育制度にキャリア支援、いずれも都心の総合病院にも引けをとらないが、福利厚生もまた然り。職員が同院にかかるときは受診料や処方薬は無料、院内保育所や時短勤務も柔軟に利用できる。病院では珍しい慰安旅行も班分けして定期的に行っている。「職員が幸せに働けないと、患者さまに満足いくケアは提供できません」と向田部長。職員の〝幸福度〟の高さ看護師が幸せに働ける職場づくりにさらに注力めざす看護がきっと見つかる新人研修は院内留学が好評入職4年目になり病棟ではチームリーダーやプリセプターを任されるように。認定看護師の先輩が患者さまをケアする技術に感動し、将来はWOCナース(※)の取得も視野に入れています。幅広い看護を知るなかで自分のやりたいことが明確になるのが魅力。男性看護師もたくさん活躍しています。阿久津 颯太さん消化器内科病棟message1 医療チームの活動が盛んで普段から多職種と協働しているため医師とのコミュニケーションも円滑。慰安旅行で同じ班になり一緒に楽しむなど距離が縮まる機会も多い。 2 年の近い先輩がプリセプターに付くので何でも気兼ねなく相談できる。集合研修などで一緒になる同期の輪も年々広がっている。看護師配置基準を十分に満たすなかでの増員はワークライフバランスの充実を図るためだ。21※WOCナース:皮膚・排泄ケア認定看護師CHECK THE NAVIこの法人の詳しい情報は佐野厚生農業協同組合連合会佐野厚生総合病院103

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