んでおり、これも看護師の活躍の幅を広げる流れだといえます。特に、特定行為研修を修了した看護師や認定・専門看護師など、より高度な知識や技術を備えた看護師のニーズが化します。それに伴って推進されているのが、タスクシフト/タスクシェア。医師が担ってきた業務の一部を他職種が担うなど、医療従事者の職務範囲に影響する制度改革が進日までに、伝える力を磨いておきましょう。そのために意識すべきなのは、「話す」だけでなく「書く」レベルを上げることです。実は、書く力と話す力には密接な関係があり、「書けない人は話せない」と言っても過言ではありません。特に大切なのが長文を書ききる力で、自分の頭で考えているか(持論があるか)と、起承転結を意識しながら論理的に伝えられるかの両方が問われます。日ごろから意識的に講義レポートなどに取り組み、語彙力が不足していると思高まっていくことが予想されます。従来の医師を頂点としたピラミッド型の医療から、患者さんを中心に医療従事者が協働するチーム医療へ移行する中で、看護師に期待される役割は非常に大きいといえるでしょう。タスクシフトの実践内容はもちろん、上位資格を有する看護師数やその内訳、資格取得を応援する教育制度なども、病院比較の際には忘れずにチェックしたい項目です。書くことで話す力を養い自分の思いのたけをぶつけよう社会の変遷を受けても活躍できる看護師であるためには、どんな力を備えていればいいのでしょうか。『看護学教育モデル・コア・カリキュラム~「学士課程においてコアとなる看護実践能力」の修得を目指した学修目標~』では、看護系人材として求められる基本的な資質・能力を9つ挙げています(表2)。こうした資質や能力が備わっているかどうかは、採用試験でもチェックされるポイントです。中でも注目したいのが、コミュニケーション能力。少しばかり面接で敬語を言い間違えても、それだけで落とされるようなことはありません。内定を得る学生さんに共通しているのは、看護師にふさわしい明るさや親しみやすさが感じられることに加え、看護への思いをしっかりと言葉で表現できることです。逆に言えば、自分の言いたいことを正確に伝えられなければ、どんなに志が高くても「黄色信号」だということ。ぜひとも面接当うなら今からでも本を読みましょう(知らない言葉は使えません)。看護学生の皆さんにキャリアデザインの講義を行うとき、私は必ず「看護師になると行動した皆さんを心の底から尊敬しています」と話しています。看護師という仕事を素晴らしいと感じたり、興味を持ったりしても、自分には無理だと挑戦しない人が大多数でしょう(私もその一人です)。この尊い職業にチャレンジし、着実に努力を重ねてきた皆さんが、心から満足できる看護師人生を送れるように願っています。内定を得るためには、看護への思いをしっかりと言葉で表現することが不可欠プロフェッショナリズム看護学の知識と看護実践根拠に基づいた課題対応能力コミュニケーション能力保健・医療・福祉における協働ケアの質と安全の管理社会から求められる看護の役割の拡大科学的探究生涯にわたって研鑽し続ける姿勢153726489表2看護系人材として求められる基本的な資質・能力※大学における看護系人材養成の在り方に関する検討会:『看護学教育モデル・コア・カリキュラム~「学士課程においてコアとなる看護実践能力」の修得を目指した学修目標~(2017)』より「頑張ったこと」「乗り越えた経験」を書き出そう陸上部に入り、市大会で初めて入賞できた!ライバルが強すぎて自信喪失した練習の積み重ねでしか勝利はつかめないので、やるしかないと決意した納得できるまで練習を重ね、結果を出せたその過程で苦しかったこと/途中でくじけそうになったことは?そのとき、どんなことを考えた?振り返ってみて、多少なりとも自分を褒めたいと思えるのはどんなこと?表1困難を乗り越えてきた自分を振り返るシート(例)大学3年生大学2年生大学1年生高校生中学生30
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