特性や業務の違いを踏まえて志望先を熟考。県と特別区で最後まで悩みましたが、より医療資源などが限られ、関係機関・職種や地域の皆さんと協働することが求められる、県を選択しました。佐藤(く) 長く病院で働き続けるために、看護師としての「最初の土台づくり」は非常に重要です。そこで、最先端の知識や技術を身に付けやすい、大学病院を選びました。内定先は1年目から受講可能な教育プログラムが充実しており、各領域で専門性の高い学びを得られると思ったのです。 加えて、グループ内に4つの病院があり、それぞれで得意分野が異なります。一定の分野を極めることも、多様な経験を積むことも可能な点は、もう一つの大きな魅力でした。佐藤(千) 地域医療に力を入れており、その地に根付いた看護を提供できる点が決定打となりました。また、地元の病院だからこそ、生まれ育ってきた経験を生かしながら働けるとも考えました。 「患者さんに寄り添う」ことは重要だとよくいわれますが、表面的に共感するだけでは不十分で、心の底から相手の気持ちに向き合うことが大切だと思います。そうした意味でも、自分の力が最大限発揮できるのは、やはりこの病院しかな環境を整えることも重視しました。画面でなくカメラ部分を見ないと、面接官と目線が合わないことを初めて知ったので、事前に準備しておいてよかったです。また、友達と一緒に練習することで想定質問を共有し、さまざまなパターンで練習しておけたことがプラスになったと思います。Q 面接に関して、当日の様子や印象に残っていることを教えてください。社地 三対一の対面形式で、かっちりした雰囲気ではありましたが、冒頭で「いつも通りに答えていただければ大丈夫ですよ」と声掛けいただいたので緊張がほぐれました。おおむねイメージ通りに応答できましたが、想定外だったのが「コロナ禍で逆に身に付いた力は?」という質問。一瞬戸惑いましたが、「画面越しでも相手の表情から思いをくみ取れるようになった」といった内容を何とか返すことができました。佐藤(千) 私のケースでも、面いと決断しました。培ってきた看護への思いを後悔なく伝え切るためにQ 志望先の面接に臨む上で、どんな準備をしましたか?社地 キャリアセンターの方や担当の先生、そして予備校でも、何度か面接練習をしていただきました。当初はかなり表情や話し方が硬かったようで、「もっと柔らかく、笑顔で!」とアドバイスされたことを覚えています。予備校では、お辞儀の角度などマナー面での指摘も受けました。内容的には、「その自治体でなければできないこと」をもっと前面に押し出した方がいいと知り、回答を練り直していきました。佐藤(千) 私もキャリアセンターの方や担当の先生にお世話になったほか、面接が得意な社会人の兄にもよく相談していました。兄から言われて印象に残っているのは、「まずは相手の質問をしっかりと聞いて」という助言。面接だからと変に気張ってうまく答えようとするよりも、相手の質問の意図をくみ取り、そこからずれないように回答することがまずは大切だと教えてもらい、なるほどと思いました。佐藤(く) オンライン面接だったので、パソコンの高さや照明の明るさを調整するなど、接官の方から「いつも通りで大丈夫です」と言っていただき、安心感につながりました。二対一で10分間ほど、対面での面接でした。「友達と意見が対立したらどうしますか?」「夜間や年末年始に働くことをどう思いますか?」など、少し意外な質問も含まれていた印象です。短所により失敗した経験を問われた際は「飽き性なところが短所」としつつも、しっかりと対策しているので失敗談はないと答えましたが、問題ないようでした。佐藤(く) オンラインでの面接である上、二対三という珍しい構図で戸惑いました。他の学生2人の回答に引っ張られないよう、うなずきなどのリアクションは取りつつも、内容に耳を傾け過ぎないよう注意しました。私の回答に対しては面接官にあまり深掘りしてもらえず「興味を持たれていないのかも……?」と途中で心配になりましたが、結果は合格。相手の反応に一喜一憂せず、冷静に答える方がい座 談 会この地に精通する看護師として貢献し続けたいChino Sato51
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