医療従事者の両親のもとで生まれ育った興津さん。「人々の役に立つことができる、誇りある仕事に取り組みたい」「体を動かし、頭も使う、手応えの感じられる仕事がしたい」との思いから、自身も看護師の道を志した。高校卒業後は地元・福岡の看護学校へ入学。心から『働きたい』と思える病院を選ぶため、1年生の頃からインターンシップで全国を飛び回っていたという。「数多くの症例を経験することで『学びたい』、『ステップアップしたい』との思いから、関東・関西・九州を中心に、大規模な病院のインターンシップに参加していました。そのなかで筑波大学附属病院に出会ったんですね。『この病院についてもっと知りたい』『絶対にこの病院で働きたい』という気持ちから、当院のインターンシップには計3回参加し、じっくり見学させてもらいました」数ある病院のなかでも同病院を選んだ理由としては、ナースステーションの雰囲気の良さに加え、多職種間で活発なコミュニケーションが交わされている光景に魅かれたことが大きかったという。「看護師同士で声を掛け合うのはもちろん、医師や薬剤師、理学療法士、ソーシャルワーカーなど、様々な職種が意見を出し合い、患者さんの対応について議論しているのが印象的でした。また、認定・専門看護師のほか、看護師以外の社会人経験のある方など、多様な経験を積んだ先輩との交流を通して、自分の視野を広げられることにも魅力を感じました」筑波大学附属病院は、多職種間で情報を共有して患者の治療・ケアにあたる「チーム医療」を早くから推進している。2020年4月、興津さんは晴れて“チームつくば”の一員に加わった。筑波大学附属病院は、新人教育担当者、実地指導者、チューターを中心に、病棟スタッフ全員で新人看護師の成長をサポート。具体的には、看護部の教育担当者による「集合研修」と、各病棟の新人教育担当者、実地指導者を中心とした現場での「OJT」、eラーニングなどの「自己学習」を組み合わせることで、知識・技術・態度の習得を後押しする仕組みだ。興津さんの入職した20年はコロナ禍の真っ只中ということもあり、「集合研修」は限定的に実施され、病棟でのOJTを中心に看護・ケアの基本を身に付けていくことになった。「私は看護学生の頃から興味のあった呼吸器内科・循環器内科病棟に配属。集合研修の回数が例年よりも少なくなった代わりに、病病棟でのOJTで着実に成長入職4年目にはリーダーも全国を飛び回り、心から「働きたい」と思える病院へ「仕事も遊びも全力で!」筑波大学附属病院看護師の彼女が輝いている理由茨城県内唯一の特定機能病院(※)「筑波大学附属病院」の呼吸器内科・循環器内科病棟で活躍中の興津さやかさん。OJTやワーキング等を通して専門知識・技術に磨きを掛ける一方、休日は登山、ダイビングを思い切り楽しむ。そんな彼女の仕事、思いに迫る。Life Style呼吸器内科病棟には、急性期からお看取りまで幅広い患者さんが入院しています。「少しでも安心して治療を受けていただくにはどうすればいいか」「どうすれば自宅に戻ることができるのか」をアセスメントし、他職種と連携して問題解決を図るなど、看護力を発揮する場面がたくさんあります。短期入院の患者さんの多い循環器内科病棟では、医師との連携が何より重要です。※出典:「特定機能病院の承認状況」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001018536.pdf)(令和4年12月1日現在)看護師のライフスタイル筑波大学附属病院大学病院56
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