229日本のリーディングカンパニー流通小売を営む店舗・企業に向けたソリューションを手掛ける東芝テックの中でも、特に多くの顧客を持つ東京支社において、オートID(Auto ID)事業の営業を担当する丹場さん。一般的に「AI」と言えば「人工知能」の略称だが、東芝テック内では「自動認識技術」を指す。顧客である店舗や企業において、電子タグを非接触で自動認識するRFID技術の活用は、商品の製造から販売までにかかる管理コストの大幅削減につながり、業務効率化・人材不足に悩む流通業界において、問題解決の特効薬として大いに期待されている。活用の主流となっている業界はアパレルや物流だが、今後はコンビニエンスストア省人化に向けた経済産業省の施策「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を実現するための技術として注目される分野だ。丹場さんは、営業担当として顧客の悩みを聞き出しながら、解決策や改善案を論理的に導き出し、提案することを心がけている。理知的な居ずまいの丹場さんが、論理を積み重ね明確に言葉にする様子は、相手に安定感や安心感を抱かせる。丹場さんは、まずは顧客との間に信頼関係を築き、「テックさん」ではなく「丹場さん」と呼ばれ、一人の人間として信頼された上でセールスがあると考えている。顧客のためには自社製品だけでなく、他社製品の研究も怠らない。顧客にとっての総合的な問題解決を考えた結果、他社の製品ソリューションを絡めて自社製品を販売することもある。そのために、まずは日々顧客の生の声を聞きながらニーズを分析し、市場動向をキャッチする努力を惜しまない。こうした姿勢も、顧客の信頼を勝ち取るゆえんだ。営業職は顧客に近い。顧客に近いというのは、いざ何か問題が生じた時には矢面に立つ存在であるということだ。一方で、顧客の「ありがとう」や「助かった」といった感謝・感動の声、「またお願い」という新たなビジネスチャンスをじかに受け取れる立場でもある。丹場さんは、そこに営業職ならではの魅力を感じている。元来、仕事とプライベートは分けたい性分で、メリハリをつけながら仕事を進めることを意識している。就職氷河期の中、複数の企業から内定を得た結果、東芝テックを選んだのも、公私の区別を尊重してくれそうだと感じたからだ。データやファクトをベースに物事を考える論理性が、丹場さんの言動に説得力をもたらす。ウィズコロナが後押しする働き方改革の潮流の中で、今後ますます、顧客や社員の働き方改革をけん引する存在になっていくだろう。自動認識技術を扱う営業部門で、日々顧客のニーズに耳を傾けながら、ニーズに即しさらに期待を超えるソリューション提案に取り組む丹場さん。今、求められているのはどのようなソリューションか? 顧客企業の現場スタッフは何を感じているのか?それらを見極める礎となっているのは、彼が培ってきた確かな論理性。変化の時代、顧客の問題解決に貢献しようとするプロ意識にほかならない。営業は企業の最前線責任は大きいが、喜びも大きいことがやりがいに子どもの頃の夢プロサッカー選手。学生時代の夢経営者。現在の夢コロナ禍でも選ばれる営業となること。東京支社 オートID営業部 主任丹場 岳人 ※所属・内容は取材当時のものです。2012年入社。商学部出身。学生時代はサッカーサークルの代表を務め、コミュニケーションスキルを磨いてきた。練習内容の組み立てやイベント準備などのPDCAの積み重ねが、現在の営業スキルの支えになっている。
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