企業研究&就活準備ガイド 建築・土木系学生版2026
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人を知る プロフェッショナルたちの肖像Portrait Of The Professionals● 建設コンサルタント中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋(NEXCO中日本グループ)新卒で入社した佐々木さんは、最初の3年間は彦根道路事務所で日常点検業務に従事していた。パトロールカーで本線を走り、異常や危険な点をチェックする仕事だ。「80キロくらいのスピードで走りつつ、舗装の剥がれや穴を見つけるのは簡単ではありませんでした。ただ、持ち前の好奇心で主体的に考え、わからないことがあればすぐに質問をすることで仕事すべての経験が自分の財産にを覚えていきました」2022年に高山道路事務所に移り、以降は道路や橋梁、トンネルなどの舗装工事の施工管理に携わっている。特に最近は一人で現場を担当するケースも多く、安全・品質・工程管理に加え、積算や工程表・設計図の作成、後輩指導も任されるようになってきた。「大切にしているのは“一期一笑(いちごいちえ)”です。この仕事の魅力は、みんなの力でさまざまな問題を解決し、完成させた時の達成感だと思っています。そのためにも笑顔からコミュニケーションを始めれば、人間関係は円滑になり、団結力も生まれます」普段は、事故や不快感なく、当たり前に高速道路を利用できる環境を守る縁の下の力持ちであるため、利用されるお客様と接する機会は少ない。だが時には対応したお客様から、感謝のお手紙を頂くこともあるという。「現場ごとに新しい発見もあり、つねに成長を実感できる毎日です。しかも当社の場合は転勤があるため、新しい環境での新しい人たちとの出会いも刺激になります」お客様をはじめ、関わるすべての人と人をつなぎ、いかに信頼関係を構築するかがプロとしての腕の見せどころだという佐々木さん。今後は技術士やRCCMなどの資格取得にもチャレンジし、より信頼される人材になりたいとのことだ。「現場の幅員に応じた作業スペースが決まっている中で、1車線を規制して工事を進めるため、安全や品質への意識と仲間との信頼関係は欠かせません」と佐々木さん。佐々木 未来さん名古屋支店 高山道路事務所土木管理課PROFILE2019年入社。工学部土木工学科卒業。学生時代はゼミで構造研究に取り組むとともに、フィットネスクラブでのアルバイトにも注力。自然災害の多い日本で、復興は“道”から始まると思い、入社を決めた。多くの人の協力と信頼で高速道路という大動脈を支える中学2年生の時に東日本大震災が発生し、悲惨な状況を目にしたことが自分の将来を考えるきっかけになったという佐々木さん。高速道路はあらゆる産業や生活に関わっており、その点検から補修までの維持管理にトータルで携われる点が魅力だと語る。Portrait Of The Professionals本社所在地:愛知県中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社(NEXCO中日本グループ)CHECK THE NAVI詳しい情報は100

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