企業研究&就活準備ガイド 建築・土木系学生版2026
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氏 名学部学科大学・大学院研究室研究概要書研究テーマジャイロセンサー・加速度センサーを用いたペットの運動量測定方法の開発現在、ペットの室内飼いが増えていますが、病気をせずに生涯を全うできるペットの数は、そう多くはありません。むしろ、生活環境が一変し、寿命が延びたことで、アレルギーや生活習慣病、老化にともなう疾患といった、以前にはあまり見られなかった病気に苦しむペットが増えています。ペットは自分の体に異変を感じても、飼い主に伝えることができません。だからこそ、ペットの健康を守るには、病気になる前の健康管理が大切です。健康管理には運動と食事のバランスが重要です。このため、運動量と食事量の関係を明らかにする研究が行われています。研究の背景研究の目的は、ペットの運動量測定方法の開発です。 現在まで、運動量を測定する方法として、ペットの個体にGPSを装着し、移動距離や速度を測定する方法が開発されています。24時間、全ての位置情報を取得し、移動距離や各地点間の移動時間を計算することが可能となっています。一方、ペットの運動には、跳ねる、転がる等の、移動を伴わない運動もあります。このような運動に対して、GPSによる方法では、運動量を測定できません。跳ねる、転がる等の、移動を伴わない運動の測定のために、ジャイロセンサーと加速度センサーの適用が提案されていますが、実際の確認が行われていません。有効性の確認が課題です。研究の目的と課題ジャイロセンサー(角速度センサー)とは、回転角速度の測定を実現する慣性センサーの一種です。角速度とは、ある物体の角度が単位時間当たりどれだけ変化しているか、つまり物体が回転している速度を表す物理量です。また、加速度センサーとは、物体の加速度(速度の変化率)を計測するための装置です。一定時間の間に速度がどれだけ変化したかを計測します。本研究では、ジャイロセンサーと加速度センサーを、ペットの首輪部分に実際に取り付け、有効性の確認実験を行います。各センサーから得たデータとペットを観察した動画記録との比較を行い、跳ねる、転がる等の移動を伴わない運動の運動量の測定が可能であることを確認します。活動概要実験の準備を行っています。首輪にジャイロセンサー、加速度センサーを取り付け、各センサーのデータを、無線通信でパソコンに送るシステムを開発しています。また、パソコンに蓄積したデータを、運動量に変換する計算方法を開発しました。また、その計算方法をソフトウエアとしてパソコン上に実装しました。現在、首輪を自身の手で持ち、動かし、動作が正しく運動量に変換されているか、実験システムの検証を行っています。実験システムの検証後、実際にペットでの実験に移ります。あくまでも初期段階であるので、まずは、1匹のペットで、1時間程度の実験を行う予定です。定点カメラを設置して観察し、ペットの動きとの比較を行います。その後は、観察時間を増やし、各種の動きの量を測定できているかを確認していく予定です。具体的な研究内容研究概要書には、研究の背景、研究の目的と課題、活動概要、具体的な研究内容などを記述していこうマイキャリアボックス(MCB)で研究概要書を作成しようマイキャリアボックス(MCB)は、エントリーシート、研究概要書、その他の提出書類をWEB上で作成・管理するツールです。あらかじめ用意された各社共通の記入フォームに必要項目を入力すれば、マイキャリアボックス(MCB)利用企業にそのまま提出できます。そのため、提出のたびに書類を書き直す手間が省けます。また、一度マイキャリアボックス(MCB)で書類を作成しておけば、利用企業以外に提出する際にもベースとして活用ができて便利です。一般的にテーマは一文とするので、右ページのチェックポイント6で指摘した「文を分ける」ことは対象外となる。POINT研究の背景は、なぜその研究をしようと考えたのか、社会的な情勢や自分なりの問題意識を記述­する。背景を描くことで、研究の目的に深みが出る。POINT「研究の目的」は、社会の潜在・顕在要求に応える観点で述べる。「研究の課題」は自分の活動の出発点。課題を書くことで、研究活動のどこに新規性があるのかを明確にできる。POINT右ページのチェックポイント6を参考に、簡潔に書くことを意識する。目的には、研究手段や施策内容の説明を含めないようにする。ここで「研究の目的は、ジャイロセンサー・加速度センサーを用いたペットの運動量測定方法の開発」としてしまうと、ジャイロセンサー・加速度センサーを用いることが目的なのか、運動量測定方法の開発が目的なのかが曖昧になるので要注意。POINT「活動概要」では、現在、具体的にどのようなことを行っているのか、また、これから何を実行しようとしているのかについて詳しく説明する。POINT日々の活動内容を説明する。研究活動を本格的に開始する前であれば、現状の活動状況や進め方(予定)を意識して説明するとよい。POINT内容がわかるように、ここでは(­­­)で専門用語の補足説明をしている。POINT研究室での継続性で、あらかじめ、方法が決まっている場合には、受け身で表現する。POINT従来技術は、課題を説明するために必要最低限の内容にする。右ページのチェックポイント2で説明したように、自分の研究活動の説明を中心に書くことを意識する。この部分は、不要な部分ではあるものの、必要最低限の内容を理解してもらうために、あえて記述している。この部分を削除しても、課題の前提条件が不明確になることはない。課題を説明するための直前の状況に限って説明するとよい。ていねいに従来技術を説明するより、自分の活動の説明のために限られた文字数を使うようにする。POINT実験の条件は定量的に説明する。また、どうしてその値にしているかの説明も必要。POINT詳しくは、マイナビ2026公式アプリTOPまたは二次元コードから131

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