● 建設山本基礎工業仕事を知る 新たな価値創造へ│挑戦する企業Challenge Beyond Limits基礎工事のプロフェッショナルとして培ってきた高い技術力と信頼が強み。今後は「現場施工」と「機械開発」の二本柱を確立する。日本の高度経済成長期に相次いで建設された高速道路や国道、橋梁といったインフラ建造物は、経年劣化による老朽化が進み、こぞって改修の時期を迎えている。杭を打つ基礎工事から手掛けなければならない案件も多いが、既設の建造物の問題点は上部の空間に制約があること。たとえば橋梁などは橋脚の補強のため基礎杭を増強するには、既設の橋脚の外側でしか施工ができない。そこで山本基礎工業が開発したのが、橋の下に潜り込み掘削した土を横空間にスライドさせる杭打ち用重機。特許を取得した「低空頭スライド工法」を用いた重機開発により画期的なコンパクト化が実現し、橋の下など今まで大きな重機が入らなかった空間での迅速な掘削作業が可能になった。世界的な独自技術で特許を取得最新の「超低空頭スライド工法掘削機」は、橋梁下での限界とされる高さ3m程の最小空間に搬入可能。同工法の重機でしか施工できないインフラ施設は全国に存在するため、引く手あまただ。また3m余りなら建物の地下にも入れることから、歴史的建造物のリノベーションや耐震補強による長寿命化にも貢献できる。今後は国際特許を取り、海外のODA案件への参画なども視野に入れている。低空頭スライド工法はインフラの耐震補強分野の将来性から業界団体が設立されており、正会員は10社で構成され、同社はその中のひとつである幹事会社。「他社にはない特色を持った企業を目指す」という同社の理念が結実し、存在感を増しつつある。現場施工はもとより、常に特許の取得を念頭に、新たな技術開発およびその特許技術の実現に向けた重機の開発・製造にも注力していく。企業の特徴低空頭スライド工法の重機のみが施工できるインフラ施設は全国に多数。特に幹線道路や橋梁などの巨大建造物が改修時期に。全国で引く手あまた特許工法の現場施工1インフラをはじめ活躍する現場が拡大2山本基礎工業の工事の約8割が県外案件。耐震補強やリノベーション目的による歴史的建造物の改修需要も増加し活躍の場が広がる。新たな重機の開発・製造にも注力3工事施工だけでなく、今後は新たな機械の設計・開発にも力を入れていく。建設機械設計技術者の育成にも本腰を入れる。COMPANY’S 3 FEATURESインフラ構造物を再生する画期的な技術開発で社会に貢献1977年の設立以来、基礎杭工事を主軸事業とする山本基礎工業。「他社にはない特色を持った企業を目指す」という理念から新工法の開発にも意欲的に取り組み、老朽化したインフラ施設の再生を可能にする画期的な工法を実現。歴史的建造物の改修にも貢献する特許技術である。Challenge Beyond Limits本社所在地:山梨県山本基礎工業株式会社CHECK THE NAVI詳しい情報は55
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