企業研究&就活準備ガイド 建築・土木系学生版2026
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自分自身が育った地元で実績と信頼を重ねてきた企業で働きたい、それが佐藤さんの島村工業に入社する動機だった。「フレンドリーで世話好きな先輩社員のみなさんに触れ、ここでなら新しいことを学びながら成長できると思ったのです」所属する土木工事部は、埼玉県の生活インフラを支える公共事業の施工に携わることが多い。「大規模なプロジェクトはヒトやモノ、そしてお金も大きく動きます。その全体を把握し、安全かつ予定通りの施工を進めていけるよう管理する先輩の姿に憧れる毎日でした」と若手時代を振り返る。地域に密着した総合建設会社として事業を展開してきた同社の社員は、早い段階からさまざまな現場、役割に携わり、施工管理者としてトータルで仕事を見る目を養うことができる。「入社4年目になってすぐ、1級土木施工管理技士資格を取得。これで監理技術者として責任ある仕事を担当できると意欲も高まりました」公共工事というダイナミックで複雑な現場から仕事を学ぶ現場代理人、主任技術者・監理技術者として現場の管理に加え、発注者である行政機関の担当者とのやりとりや金銭面の管理も担えるだけの力をつけていった佐藤さん。4年間の月日を費やす浄水場施設の耐震補強工事を担当する経験も得た。「近年では新しくインフラを建設するのではなく、今あるものを修繕・補強する工事が多いですね。現状の調査や検討を経て、施工計画を立てるので、現場に合わせた柔軟な対応力が求められる難しさと面白さがあります」施設の維持管理に加え、自然災害時における対応も重要な役割だ。過去には台風で被害を受けた施設の改良や復旧工事にも携わってきた。「災害被害を受けている住民の方々が目の前にいる状況の中、少しでも早くしっかりと復旧工事を行うこと、それが私たちに求められていることです」現状に満足せず、さらに良い施工をしていくことを追求していきたいという佐藤さん。インフラ設備の建設や修繕の大切さを実感する毎日「建物の着工から竣工まで、そのすべての工程に携わることができる環境を求めて当社へ入社しました」という大野さん。埼玉県に拠点を置く島村工業。この規模だからできる経験、得られる技術に惹かれたのだという。「早く所長になり、自分の現場を持つ。それが入社時の夢です」建築工事部の施工管理者として、企業の事業所や老人ホームの建築現場に関わってきた。「新人時代に任されていたのは、現場写真の撮影でした。施工されて壁の中に埋まってしまう部分など、さまざまな工程を写真に記録していくことを担当したことで、作業の詳細や職人さんたちの技術を学べたと思います。どのような考えで作業が進められているのか、現場を見ながら自分で考え、わからないところは先輩や職人さんたちに質問する。そこで知見も広がりました」実際に作業を行う職人と触れる機会を持つことで、現場の安全維持への意識も高まったという。「危険なポイントを自分で見て確認。事故を未然に防ぐことも施工施工現場の裏側を知り安全と効率の両立を考える管理者の仕事の一つです」先輩の指導のもと、段階的に担当できる業務を増やしてきた大野さん。現場で職人に対して指示を出す立場も経験し「職人さんが気持ちよく作業してくれるのを見るのが嬉しい」と語る。2024年には1級建築施工管理技士の資格にも合格。初めて所長として現場にも立った。「所長になるという最初の夢が叶いました。今はまだ小さな現場ですが、ここから図面やお金に関する理解を磨き、利益を出しつつ、みんなが働きやすい現場作りを考えていきたいです。大きな現場を任されることが次の目標です」良いチームを作るため念願の所長として現場へ本社所在地:埼玉県株式会社島村工業CHECK THE NAVI詳しい情報は79

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