人を知る プロフェッショナルたちの肖像Portrait Of The Professionals● 建設大和建設「工場などの一般的な建築が多かった前職と違い、有名建築家の建物をはじめ、幅広い建築に携われると大和建設に入社しました」と村上さん。驚いたのは、DXが進み、タブレット一つあればその場で情報や図面が確認できる便利な仕事環境。また若手の成長に熱心な育成環境に感心したという。「現場責任者を2~3年目で任されるので、若手の成長スピードも経験を活かし、高みをめざす速いと感じます」。もちろん放任主義ではなく、周囲のフォロー体制も万全だ。「最初は小さな現場からですが、“任される”となると責任感も増し、視野が広がります」と話してくれた。現場責任者として村上さんが大切にしているのは、事前準備。準備ができていなければ、協力業者に損害を与えてしまうため、準備には特に時間を割いている。さらに、建物の性能を満たす仕様を考えながらも、同社が得意とするデザイン性を保つため調整役となるのも仕事の面白みだ。「有名建築家の想いを汲み取り、その意図を実現するには経験値も必要。施工管理として押さえるべき点を押さえることが大切です。私たちがきちんとしていなければ、建物の不具合の原因にもなるため妥協せず進めたいです」と村上さん。近年、個人的に注目しているのは、一般的な建築だけではなく、企画設計~建物の維持管理・イベント誘致などを複数社で一貫して手掛けるDBO事業だという。老人大学やまちづくりサポートセンターなど同社が代表となり8団体の拠点となる複合施設を新設。今後もこのようなDBO事業に積極的に参画していく考えだ。「新設から解体までのトータルコストやエコなど、建てたら終わりではなく未来図まで描く仕事に興味があります。いつかプランニングから携わりたいですね」と目を輝かせる村上さんの姿から、同社の魅力が伝わってきた。効率化や省力化が進む現場では、若手も伸び伸び活躍中。「DBO事業をはじめ、今後はプランニング段階から携われる案件を増やしたいですね」と話す村上さん。村上 佳浩さん建築部PROFILE2023年入社。工学部建築学科卒業。施工管理者として10年以上の経験を積み、さらなる高みをめざしたいと有名建築家の建設に携わることができる大和建設へ。現場所長として第一線で活躍中だ。有名建築家の建物やDBO事業付加価値の高い仕事に携わる「土地が持つ記憶と、そこではじまる人の営みに思いを巡らせ、未来に向けて想像と創造を重ねる」という理念を掲げ、時代とともに新たなチャレンジを続けてきた大和建設。その第一線でモノづくりを指揮する村上佳浩さんに仕事の魅力をインタビュー。Portrait Of The Professionals本社所在地:広島県大和建設株式会社CHECK THE NAVI詳しい情報は84
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