人を知る プロフェッショナルたちの肖像Portrait Of The Professionals● 建設東鉄工業「建設会社の中にも、こういう専門性の高い仕事があるのか」。インターンシップで東鉄工業の存在を知り、興味を持ったと語る田村さん。入社後は土木工事の知識に加え、鉄道特有の建設技術やルールの理解に努めながら成長を続けた。初めて小規模工事の責任者を任されたのは入社7年目のこと。「工事計画は入念に立てることを専門の知見や技術を磨き 多様な工事に挑める醍醐味心がけています。ただ掘削をしてみると、予想外の状態であることも。臨機応変に代替案を練り、苦労してやり遂げた構造物ほど、完成時の達成感は大きいです」現在は東北新幹線にかかる橋脚の耐震補強工事に主任として従事している。東日本大震災時の復旧工事でも関わった同線への思い入れは深い。当時、多くの構造物が損傷したことから関係者らと共にすぐさま現場に入り、不通になっていた同線の運行再開を2ヶ月足らずで実現させたそうだ。「チームで協調する大切さを実感しました。生来、人見知りな性格ですが、毎日多くの作業員と協働し、指示を出す立場として自分からコミュニケーションを図り、安全を最優先に品質の良い仕上がりになるよう目指しています」鉄道の特質上、夜間工事や1日数時間といった限られた時間で施工を進めなければならない工事も多いそうだが、新幹線や在来線など重要路線の運行に貢献できる手応えは大きいとのこと。人材育成の一環で発注者側の業務を経験して以降、計画段階の課題も理解できるようになり、先を見越した準備もできるようになったそうだ。19年目となる現在も、初めて担当する工種には胸が高鳴るという田村さん。「新たな経験値を増やせるのが楽しいです。後輩に教える立場になりましたが、負けじと勉強していますね」と朗らかな笑顔の中に、鉄道土木工事のプロとしての矜持を覗かせていた。「専門知識は経験に伴って身に付いてくるので、過度な心配は要りません。まずは現場での元気な振る舞いを心がけていると、自分の力になると思います!」と田村さん。田村 克也さん埼玉支店 土木部 工事所PROFILE2006年入社。土木科卒業。一級土木施工管理技士。北関東エリアの鉄道土木工事を数多く手がける。強みは野球部で鍛えた根気強さと最後までやり抜く力。2018年より現職。休日は会社の制度等も活用して国内旅行を楽しむ。「鉄道+土木」の専門家として日本を支える重要路線にも貢献線路・土木・建築・環境の4つの事業を展開し、鉄道関連工事の雄として専門性の高い技術力を誇る東鉄工業。鉄道施設の建設からメンテナンスまで幅広く従事し、究極の安全とチームワークを追求しつつ“長く残るモノづくり”に励む施工監督の姿を追った。Portrait Of The Professionals本社所在地:東京都東鉄工業株式会社CHECK THE NAVI詳しい情報は87
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