用車やトラックなどの自動車や、船舶、航空機などの各種輸送用機器の開発・製造に携わる業界。自動車業界は、完成車メーカーを頂点に、車体メーカー、部品メーカー、内装メーカーなどのメーカーから成り立っており、日本の社会において大きな雇用の機会をつくり出しています。日本が世界に誇る一大産業であり、ハイブリッドの環境対応車や無人走行システムなど世界材料を仕入れ、加工・合成して素材を製造。その素材を必要としているほかの産業に供給するのが、素材業界の役割です。たとえば繊維メーカーでは、洋服や自動車の内装などに使用される繊維素材を生産し、アパレルメーカーや自動車部品メーカーなどに供給しています。化学メーカーでは、プラスチックや合成ゴム、合成繊維などを生産しており、これらの石油化学素材的に評価の高い日本の技術力を武器に、世界市場でのシェア拡大が期待されています。その他の輸送用機器で注目したいのが航空分野。巨額な資本を必要とする機体開発の分野では、リスクを抑えるため、海外や他メーカーとの共同開発が主流で、日本の企業も多数参加しています。日本の技術が特に高く評価されているのは、素材技術や構造設計などで、世界的にも非常に高いレベルにあります。は、コンピュータなどの液晶フィルムやペットボトル、洗剤、携帯電話など、生活に密着するあらゆる製品の材料として使われています。日本の素材業界には長い歴史や独自の技術を持つ企業が多く、世界のメーカーとも激しい競争を繰り広げています。また、近年では、いずれの分野でも環境に配慮した新素材の研究開発のニーズが高まっており、日本企業も開発に注力しています。日本経済を支え多くの雇用を生み出す重要な基幹産業まだ見ぬ新しい素材を最先端の技術を用いて生み出す自動車・輸送用機器素材(繊維、化学、金属、紙・パルプ、ガラス、セメント)電気自動車の普及には充電スポットの整備が欠かせません。日本ではいち早く、EV用急速充電器の標準化とインフラ整備に取り組み、チャデモ方式(CHAdeMO)を推進。米国やドイツの自動車メーカーはコンボ方式という別の規格を提案しています。チャデモ方式とコンボ方式生物資源から作られたプラスチックで、主にトウモロコシやじゃがいもなどのでんぷんが原料。その多くは、生分解性プラスチックとしての性能を持ち、微生物によって最終的に水と二酸化炭素に分解されるため環境負担が少ない素材です。バイオプラスチックすでに一部の技術が反映されつつある自動走行。自動車メーカーを中心に開発が進められていますが、政府は自動車技術やITを活用して“高度道路交通システム”の実現を推進しており、中期的な戦略の一つとして“自動走行車”の普及を掲げています。自動走行車自重の数百倍以上の高い水分保持性能を持つ高分子のことで、紙おむつや生理用品などの吸水材として多く使われています。砂漠に設置した吸水材を使って植物を育てることも可能で、砂漠緑化の切り札としても注目されました。吸水性ポリマー近年、自動車から排出されるCO2削減の観点から、ガソリンの代わりに、サトウキビやトウモロコシなどの生物資源(バイオマス)から作られるバイオマスエタノールが地球に優しいエネルギー源として注目を集めています。バイオ燃料ゴム自体には電気を通す性質はなく、絶縁体としてのイメージが強いですが、ゴム原料に金属や炭素などを添加することで、導電性を持たせることができます。また、添加物の割合に応じて、導電率を変化させることも可能です。導電性ゴム乗原0405業界関連用語業界関連用語24
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