企業研究&就活準備ガイド 機械・電気電子・情報系 2026
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仕事を知る新たな価値創造へ―挑戦する企業相馬共同火力発電は1981年6月、福島県が相馬市・新地町と共に推進する「相馬地域の総合開発」を見据え、東北電力・東京電力の共同出資により設立された火力発電会社だ。単機容量100万kWという最大級の変圧型石炭焚きボイラを2機擁し、福島県の電力需要の70%以上(※)をまかなえる発電能力を有する。従来の技術を磨き上げ新しい一歩を踏み出すかねて同社は、“環境にやさしい発電所”を目指し、大気汚染・水質汚濁の防止や、景観・騒音に対する環境保全対策を講じてきた。しかし政府主導による「2030年度までに温室効果ガスを46%削減」の実現を前に今、新たな変革が求められている。事業戦略グループの畠さんは次のように説明する。「中長期の展望として、発電により排出されるCO2削減の手法について、現在は検討を進めているところです。また、石炭火力による発電事業のみならず、新たな取り組みとして、当社の強みを活かした新規事業の可能性についても、検討を始めています」強みとする「発電所運営のノウハウ」「地域との連携」を活かしつつ、未来へ向けて「企業価値向上」を目指す同社。今後もその動向に期待が寄せられる。未来を見据えて挑む発電事業者としての価値向上「相馬共同火力発電」は福島県新地町に拠点を置く火力電力発電施設。2011年の「福島第一原子力発電所事故」においては、失われた発電力を支えるべくフル出力で応えた。現在は政府主導の「脱炭素実現」を前にし、新たな未来を描いているという。CHALLENGE1 災害を原因とした「電源脱落による周波数の急減」の緩和など、電力の安定供給に日々貢献する。 2 「地域社会と地域環境との調和を図り安定した電気をより安く提供し続ける」を企業理念に掲げる。12相馬共同火力発電は、働きやすい環境づくりの一環として「有給取得の奨励」「労働時間の短縮」に取り組む。また「組織と従業員の目標を擦り合わせ、効率的な目標達成を実現する手法」であるMBOを採用するほか、2020年からは勤務形態の自由度を高めるフレックス制を導入。事業戦略グループの畠 将太さんも「モチベーションアップの効果を実感している」と話す。商社(化学・石油・ガス・電気)相馬共同火力発電(東北電力グループ)機械系活躍している先輩たちのフィールド数学・情報系電気・電子系高専本社所在地:福島県相馬共同火力発電株式会社(東北電力グループ)CHECK THE NAVI詳しい情報は※出典:統計ダッシュボード(2021年)64

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