機械系活躍している先輩たちのフィールド数学・情報系電気・電子系高専企業の「見た目」と「真相」仕事を知る1 E&C事業所の製造技術部長・釣一博さんは物理系出身。 2 三菱ガス化学ネクストが製造している「超高標準抵抗器」。顧客のニーズ・要望をしっかりとキャッチし、信頼性の高い製品をつくり込めるのは同社の大きな強みだ。企業の『真相』電子部品事業で抵抗器、センサを開発・製造電気・電子系の学科出身者も力を発揮できる環境各種研究機関とオープンに連携企業の『見た目』三菱ガス化学グループの化学メーカー開発の中心は化学系学科の出身者なのでは?研究開発は“自前主義”で行っているのでは?化学三菱ガス化学ネクスト化学メーカーのイメージが強い三菱ガス化学ネクストにおいて、電子部品の開発・製造を手掛けるE&C事業所。同事業所がつくるのは、高電圧及び微小電流の測定に用いられる「高抵抗値の抵抗器」だ。電子顕微鏡やX線装置、半導体製造装置の電子ビーム露光機、加速器といった産業機器に欠かせない電子部品である。「開発メンバーの多くは化学系学科の出身ですが、電気・電子系学科出身の社員も活躍しています。お客様のほとんどが電気・電子系の技術者ですし、当社は現在、NEDOプロジェクトの『量子トレーサブル超微小電流センシングの開拓』に産業技術総合研究所と共に参加し、超微小電流センサの開発を進めています。お客様との研究機関との積極的な連携コミュニケーションや新たなアプリケーション開発のためにも、電気・電子分野の知識、技術が欠かせないのです」とE&C事業所製造技術部長の釣一博さんは語る。電子部品の製造・販売から半世紀以上が経過した今、同社の製品は世界的にも高く評価され、2021年に発表した超高標準抵抗器は海外の研究機関からも引き合いがあるという。今後も産業技術総合研究所等の各種研究機関との連携をさらに深化させ、新たな用途の開発、独自の革新的ソリューションの創出を追求する方針だ。「単なる電子部品メーカーではなく、センサメーカーとして新たな領域にシフトすることも視野に入れています。また、次世代リーダーの育成にも注力しています」三菱ガス化学ネクストは不断の挑戦と進化を続ける会社である。本社所在地:東京都三菱ガス化学ネクスト株式会社CHECK THE NAVI詳しい情報は「高抵抗」の設計・開発に特化産業機器の発展を力強く支える三菱ガス化学グループの一員として、化学品事業及び電子部品事業を展開している「三菱ガス化学ネクスト株式会社」。半導体の需要拡大を追い風に順調な成長を続ける「電子部品事業」の実像、そして今後の展望に迫る。THE TRUTH12E&C事業所には電子部品の開発、製造、営業部門が集結。スムーズな連携により、顧客の要望に迅速に対応する。95
元のページ ../index.html#97