薬学生のための就活準備ブック 2026
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いま知っておきたい 就活のキホン3特集ロジカルスピーチってどんなもの?ロジカルスピーチとは、物事を体系立てて伝えるための手法のこと。ビジネスの現場でも活用されており、プレゼンテーションに備えて学ぶ人も多い。「ロジカル(=論理的)」といっても、事務的に話すという意味ではない。本当に伝えたいことを所定の時間内で過不足なく伝えられるようにするもので、練習すれば誰でも習得できるスキルだ。では、「志望理由」をテーマに組み立てられた、ロジカルスピーチのピラミッドを見てみよう。「御社で働きたい」という結論を導き出すために、2つの根拠とそれを支える詳細があることが分かる。なお、志望理由を構築する場合、複数の視点が含まれるようにしたい。右の例を参考に、自分の志望理由をピラミッドのように組み立ててみましょう。根拠を説明するための詳細が不足していたり、結論に結び付かない根拠が紛れ込んだりしていませんか?◉大事なことを、ポイントを押さえて伝えられる◉何を伝えたいかが明確になる◉短時間で過不足なく伝えられる◉同じことを繰り返すことがなくなる◉長時間話すことがなくなる etc.ロジカルスピーチのメリットロジカルスピーチってどんなもの?印象に残る志望理由の組み立て方今後の医療界を支える御社で働きたいサスティナブルな研究・開発に注力グローバルな事業展開テクノロジーと環境の共存という理念持続可能な社会のあり方に興味がある国際共同治験に携わりたい語学力を生かせる仕事がしたい結論根拠 1詳細詳細根拠 2自分と法人のマッチングポイント入社してからやってみたいことロ ジカルスピーチで「説明力」に差をつけよう!ちゃんと説明したはずなのに、「どういうこと?」と聞き返されてしまったことはないだろうか。物事を正確に伝えるためには、熱意だけでなく技術が必要だ。ロジカルスピーチを学んでおけば、就職活動はもちろん、社会人になってからもきっと役立つ。KEE’S CHECK!考える流れ伝える流れ自分が何かを考えるときと、それを誰かに伝えるときでは、逆の「流れ」が生じている。考えるときには「詳細から結論」へとピラミッドを登っていき、伝えるときは「結論から詳細」へと下りていくイメージだ。自分が思考したプロセスをそのまま口に出すと、結論が最後まで分からず、聞き手としては理解しづらいことを心得ておこう。具体的なエピソードを積み重ね、そこから見出した共通点が根拠になり、根拠があるからこそ最終的な結論が生まれる。まずは相手に全体像を見せるべく結論から入り、その後に根拠と詳細を説明する。最後にもう一度、結論を述べるとより分かりやすい。「考える流れ」と「伝える流れ」詳細詳細結論根拠根拠詳細詳細「根拠や詳細に当たる部分だけ熱心に話したものの、肝心の結論が抜けている」という学生さんは少なくありません。自分にとっては当たり前のことだけに忘れがちですが、結論が伝わっていないと「結局は何が言いたかったの?」と相手に疑問を残してしまいます。KEE’S CHECK!詳細詳細10

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