薬学生のための就活準備ブック 2026
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ADVICE分から見た自分」と「他者から見た自分」は必ずしも一致せず、時に大きく乖離しています。自己分析だけで満足せず他己分析に踏み込んだおかげで、Aさんは満足度の高い就活準備ができました。ちなみに、Aさんは人見知りというよりも、自分と考え方が違う人に合わせるのが苦手といったタイプのようでした。その性格を理解した上司が、より良い接客やコミュニケーションについて指導・育成してくれているそうです。自1自分の姿は自分からは見えにくい!消極的な事務職志望から一転、ドラッグストアで接客を楽しむ毎日caseBEFOREAFTER就活準備初期、自己分析を通して「人見知りが強く、人と話すのがあまり得意ではない」と自身の個性をとらえていたAさん。薬剤師資格を取得したとしても、表に立って患者さんやお客さんに対応するような業務で活躍するのは難しいだろうと判断し、事務職のようなバックヤードの仕事を選ばざるを得ないと思い込んでいた。見学した法人と相性が良かったようで、とんとん拍子に内定が決まった。現在ではドラッグストアの店頭に立って毎日楽しく働いており、複数のお客さんから顔や名前を覚えられるほどの人気ぶり。一度は店舗異動も経験したが、高齢のお客さんが何人もAさんを頼り、バスに乗ってまで新しい店舗を訪ねてくることも。TURNING POINT実際にAさんと対面した西鶴さんは「パワーがあり、人を引き付ける魅力を持っている」と感じ、他己分析することを提案。家族や友人など周囲の人に自身のイメージを聞いてみると、自分で思っていたような人物像とはまったく違う答えが返ってきた。次第に人と接する仕事に興味がわいて、調剤併設のドラッグストアを見学した。ケーススタディ就活準備の再点検CASE STUDY実例に学ぶ仕事選びのビフォーアフター~ヒントはターニングポイントにあり~ここでは、西鶴さんがこれまでキャリアカウンセリングで経験してきた、薬学生の就活準備の実例を紹介します。先輩たちが何に悩み、それにどう対応して乗り越えたか。その後ろ姿から得られる学びとはどんなことなのか。事例ごとにレクチャーしてもらいました。※ケーススタディは事実に基づくものですが、特定の個人を識別することができないよう内容に加工・編集を加えております。21

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