薬学生のための就活準備ブック 2026
39/76

自分らしく輝ける道をそれぞれに見出してQ 最初に、皆さんが薬学部に進学したきっかけを教えてください。岩谷 幼少期、年の離れた姉が観ていた海外のドラマに、少なからず影響を受けていると思います。麻薬捜査官が活躍するシーンで、試薬による色の変化が映し出され「かっこいい!」と憧れるようになりました。また、高校時代には教科として化学が好きになり、大学では有機化学をしっかりと学びたいと考えたことも、薬学部を選択した理由の一つです。赤川 子どものころ、アトピー治療などのため定期的に通院していたことで、医療系の仕事に興味を持ちました。自分がさまざまな薬剤を使用する中で、合う・合わないがあることを体感することもしばしば。マッチすれば素晴らしい効果が期待できる一方、副作用も起こり得る薬剤のことを不思トでの検索が中心で、さまざまな企業について調べを進めつつ、同時に自己分析(キャリアプランの作成)にも手をつけました。秋からは説明会が増えていったので、順次参加。5年生の3月頭、ある外資系製薬会社の説明会に参加し、非常にフランクで風通しのいい雰囲気に惹かれるように。ありがたいことに、第一志望に据えたこの企業で、内定に至ることができました。岩谷 これから何十年も働くわけですから、自分が心から興味を持ち続けられる職場を探そうと決めていました。5年生の7月くらいから説明会やインターンシップ&キャリアに参加し、薬局、製薬会社、病院など幅広い業界を調査。そんな中、大学主催の説明会に訪れていた、自衛隊広報の方の講演を聞く機会があったのです。調剤以外にもいろいろな業務が豊富にあること、そして自分が大きく成長できそうなことに、この上ない魅力を感じました。自衛隊を第一志望としてからは国家公務員試験対策に力を入れましたが、もし不合格でも納得できる道を歩みたいと思い、調剤薬局についても同時並行で調べを進めておきました。6年生の4月に筆記試験、7月に小論文と面接を受けて、自衛隊か議に思い、その機序を深く知ろうと薬学部へ進学しました。原田 小学生のとき、祖父母をがんで亡くしています。2人とも抗がん剤治療を受けたのですが、吐き気や脱毛といった副作用に苦しむ姿を目の当たりにして「薬剤が変わらなければ助からない」と子ども心に強く感じました。自分が少しでも変化を起こせるような存在になりたい――。そんな思いが原点となり、10年以上前から薬学部への進学を志していたのです。Q 就職活動はいつから、どのように進めていきましたか?原田 動き出しは5年生の4月ごろですが、大学入学時から製薬会社への就職をめざしていたので、業界はすでに絞られていました。実は、大学4年生のときに自己免疫疾患の診断を受け、私自身が患者の一人ということもあって、この領域に強い企業で働きたいというモチベーションがあったのです。最初はインターネッら内定をいただきました。赤川 大学入学前から病院で薬剤師として活躍したいと考えていたので、まずは病院のオンライン合同説明会に参加することから就職活動をスタートしました。ただ、必ずしも志望業界から内定をいただけるとは限らないし、他業界の知識がなければ説得力のある志望理由も生み出せません。そこで、調剤薬局やドラッグストアなど、幅広い業界の説明を聞くことも意識。特に11月以降は対面の説明会が増えていったので、できるだけ多く参加するようにしました。病院の第一志望が決まったのは、1月末ごろだったと思います。へき地・離島医療に注力しているグループで、ここでしかできない業務を経験したいと決意。そこから規模感やエリアで絞り込みを図り、無事に志望先から内定を得ることができました。Q 学校の授業や課外活動などと就職活動は、どのように両立させていましたか?赤川 5年次の実務実習が5〜11月だったので、それが終わってから就職活動を本格化させました。合同説明会に行ったことでインターンシップ&キャリアの日程について情報が得られたので、優先順位を付けてスケジュールに組み込むように。インターンシップ&キャ就職活動に「正解」はない、自分のペースを大切にしてNagisa Akagawa中央競馬に馬を出していた祖父の影響で、子ども時代から馬が大好き。馬が走る勇姿を見るため、今でも競馬場へよく足を運んでいる。岩谷 拓明さん いわや・ひろあき昭和薬科大学 薬学部薬学科自衛隊(薬剤官)内定雑貨店でのアルバイトを通して、接客や電話応対などのスキルを伸ばす。現在は化粧品棚の担当として、陳列のアイデアを出すことも。赤川 凪紗さん あかがわ・なぎさ昭和薬科大学 薬学部薬学科総合病院内定大学入学当初からMR職での就職を視野に入れていたため、イタリアンレストランでのアルバイトで対人スキルを磨いてきた。原田 花さん はらだ・はな昭和薬科大学 薬学部薬学科外資系製薬会社(MR職)内定35

元のページ  ../index.html#39

このブックを見る