分に足りない知識を見極め、それを補うために自ら学びの機会を創出してきた小関さん。コロナ後遺症外来での経験から漢方薬の勉強会に参加したり、製薬会社に勉強会を依頼したり、積極的な知識習得を行ってきたという。収束したかのように思えるコロナだが、「現在も相談を受けることが多く、医師や看護師などの多職種と試行錯誤しながら処方選択を行っています」と小関さん。また、コロナ後遺症外来以外にも、症状がない骨粗鬆症治療の必要性や治療薬の選択について患者様へ直接指導することも多いと教えてくれた。「骨粗鬆症は痛みがないため、『まだ大丈夫』と治療が遅れがち。しかし、骨折してしまうとADLの低下や様々な疾患を引き起こすことになります。骨病棟、外来で患者様と直接ふれあえる喜びは格別折防止効果が高いのは注射薬ですが、抵抗のある方が多いため、注射薬への理解を促すことにも力を注いでいます。入院していた患者様から外来で声を掛けていただけたり、回復の現状を直接聞けたりすると、うれしいです。病棟にも、外来にも携われる当院ならではのやりがいだと思います」主任になって3年目を迎える小関さんに今後の目標を聞いてみた。「地域包括ケア病棟の薬剤師常駐を実現させること。そして、一人ひとりの患者様に向き合ってポリファーマシー(多剤併用問題)の改善、アドヒアランス(服薬遵守)の向上を目指すとともに、患者様と信頼関係を築き、家族のように接することができる薬剤師となることですね」と笑顔で語る小関さんの表情は、とても輝いて見えた。確認する術前薬剤鑑別業務も薬剤師の仕事です」小関さんはチーム医療への参加をきっかけに、外来患者に向けた多職種連携でも力を発揮している。「院内感染制御チームに所属していた時の医師から推薦され、コロナ後遺症外来の診療に携わっています。治療法が確立されていなかった開設当初から参加したので、医師と相談をしながら処方決定を行ったことが、特に印象に残っています。限られた採用薬品の中で漢方薬や西洋薬を組み合わせ、対症療法で対応をしていたのですが、とても難しかったです。特に漢方薬は同じ症状でも改善具合や他の症状によって選択する薬が異なり、さらなる自己研鑽の必要性を痛感しました」新たなフィールドに挑むことで自外来の多職種連携にも参加これが知識習得の起爆剤に入職から約1年間をかけて調剤、監査、混注、病棟管理、服薬指導を経験できる。その後、2年目からDI業務、合同回診、治験などに携わる他、院外研修も豊富だ。キャリアアップ・研修体系鈴木 美穂さん本部人事課/係長大阪市住吉区、堺市エリアに5つの病院があり、急性期や回復期、慢性期、緩和ケアと幅広い医療を提供しています。ライフイベントに応じて働く病院を選択し、家庭と仕事を両立しながらキャリアを磨く薬剤師が多くいます。ココがポイント!CHECK THE NAVI詳しい情報は医療法人錦秀会Career47
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