が、現場の最前線から一歩離れたことで見えてくるものが多かった。「薬局長時代は自分の背中を見せるだけで部下がついてきましたが、店舗に所属しないエリア長はそうはいきません。その分、客観的な視点で店舗を見つめられるだけに、患者さま目線を強く意識して積極果敢に改善を進めていきました」現在は東京の全37店舗を統括するゾーン長も兼務。「若くしてゾーン長という大役を任せられただけに大きな壁に何度もぶつかりました。その中でもエリア長たちがしっかりと連携してくれていますし、常務や統括長も一緒に悩み、解決策を講じてくれるのが頼もしい限りです」ゾーン長になって改めて、変わりゆく調剤薬局の仕組みに関してもキャッチアップしなくてはならないと痛感させられている。例えば、欧未来の調剤薬局をイメージ愛をもって医療に貢献する―日本メディカルシステムはそんな企業理念を掲げながら、地域の基盤となる調剤薬局であろうとしてきた。「理念を体現するべく、当社では患者さまの助けになる取り組みを率先して進めています。処方せん送信アプリやSNSを活用したサービスなどを早くに導入したのも患者さまの期待に応えてのこと。そうした努力の甲斐あって、来店される30%の方エリアのトップとしての矜持米のように〝薬剤師が薬剤師にしかできない業務〞に専念できる環境を整えるため、どういう仕組みならば対応できるのか、広い視点から想像力を巡らせるようになった。「そうした中でも私たちの原点はあくまでも患者さまの目線にあり、顧客満足度を向上させることを第一にしてきました。さまざまな新しい取り組みを進めた結果、患者さまの喜びの声が強まり、そのことに従業員がやりがいを感じてくれている姿を見るのが、私にとっての喜びです」藤田さんはゾーン内の育成面も担っている。単なる人材ではなく、人格者を育て上げるのが藤田さんのポリシー。次も来店したいと思ってもらえる人格的に素晴らしい薬剤師が増えれば、時代が変化しようとも支持を受け続けられるはずだ。藤田さんは人の力で同社をさらなる高みに導こうとしている。がかかりつけ薬局として私たちを選んでくださっています」そう語る藤田さんは5年間にわたって都内の複数店舗で勤務し、患者さまに貢献し続けてきた。便利なツールが存在している中でも患者さまが薬局に来店するのは、安心感を求めているからにほかならない。だからこそ、接遇品質を高め、待ち時間を減らすという点に心を砕いてきた。「嬉しかったのは一回り、二回りも年齢が違うベテラン薬剤師に、『藤田さんが言うならやるよ』と全幅の信頼を寄せられたこと。何度もミーティングを重ね、サービスを高める意味を腹落ちして理解してもらえるように支えてきた賜物です」6年目にエリア長に昇進してから〝患者さまのために〞といった視点をより強く意識するようになった。複数店舗を巡回しながら問題点を解決していくのがエリア長の役割だ若くしてエリアを統括する立場に昇進した藤田さん。変化を恐れずに立ち向かっていくことで多くのチャンスをつかんできた。1975年の創業以来、全国120店舗の調剤薬局を展開している日本メディカルシステム。新しい取り組みを率先して導入してきた背景には、患者さまファーストですべてを考える企業文化が存在していた。若くして東京のゾーン長とエリア長を兼務する藤田さんの仕事ぶりから、同社で活躍するプロフェッショナルたちのキャリアに迫ってみる。患者さまのために貢献し続ける調剤薬局を創り上げるためにJob of a ProfessionalProfessionalCHECK THE NAVI詳しい情報は日本メディカルシステム株式会社51
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