ではの魅力だという。「最初は小児科にかかっていたお子さんが、成長に合わせて耳鼻科、皮膚科、内科と受診科が変わり、徐々に来局回数が減っていくことも。それは病院にかかる回数が減っているということで、そうした良い経過を知ることができるのもうれしいものです。他にも、老人会で薬についての話をしたり、子ども薬剤師体験会を開催したりするなど、地域の方々と触れ合う活動も継続しており、今後はひとつでも多くの薬局が、かかりつけ薬局としての役割を今まで以上に果たしていけるようになればと考えています」管理者としては、それぞれの薬局が成長し、店舗運営やクリニックとの連携がスムーズに進んでいる様子を見ると喜びを感じるのだそう。「管理者である私に連絡が来るのは良い報告もあれば相談したい課題もあり様々です。ですから、起こりう医療機関や薬局が地域の真ん中に集まれば、そこで暮らす人々にとって、とても便利で安心ではないだろうか……そんな想いから、医療モールの開発に取り組んできたライフアート・グループ。ライフアートは、その中核として、広島県を中心とする各地の医療モールで保険調剤薬局を展開している。そんな同社での業務について、業務推進部長として6複数のクリニックが集まる医療モール内で店舗を展開るトラブルを想定し、常に対応できる状態にしておかなければなりません。中でも外部との連携に関しては、相手側の意見や立場も踏まえて答えを出さなければならないことも多いので、対応は難しいですね。ただ、最近はそういう連絡も随分減ってきて、管理者としての出番が少ないのは良いことだと思っています」今後、薬局業界はこれまで以上に薬局の機能や質が問われるようになると湯淺さんは考える。「主治医との連携や情報提供が適切にできる体制、情報の一元管理、かかりつけ薬局、在宅医療への対応など、機能を増やしていくことで薬局は強くなり、薬剤師も成長できる。機能があって職能が伸ばせるということを強く意識しながら、これからも機能強化に努めていきたいです」機能を強化することで個々の職能も磨かれていくつの店舗を管理しながら、自らも一人の薬剤師として現場に立つ湯淺さんはこう語る。「小児科や内科など、8つのクリニックで構成される大型の医療モールもあり、複数科目の処方箋から学ぶことができる環境です。複数の診療科にかかっている患者さんとは必然的に接触回数も多くなるので、かかりつけ薬局として服薬情報を細かく更新できますし、それらを一元管理することで飲み合わせや薬の重複を確認し、適切な指導につなげられるのも薬剤師としてのやりがいになっています。薬局によっては感染症対策として隔離室を設けたり、クリーンベンチを導入しているところもあり、安心して働きながらスキルを高めていくことができました」子から親、祖父母世代まで、家族全員で利用するなど、横の関係が広がっていくだけではなく、縦の関係が続いていくことも医療モールなら大型店舗で人員の融通が利き、多様な働き方に対応できる職場環境。時短勤務など各種制度を利用し、育休復帰する社員も多い。広島県を中心に、様々な医療機関が集まる医療モールで調剤薬局を展開するライフアート。豊富な経験を持つ薬剤師として現場の最前線に立ちながら、事業運営の一翼を担う業務推進部長も務める湯淺さんに、医療モールという職場の特徴とそこで働くリアルな想いを伺った。一人ひとりと深く、長く関わりながらスキルを伸ばすJob of a ProfessionalProfessionalCHECK THE NAVI詳しい情報は株式会社ライフアート55
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