薬学生のための就活準備ブック 2026
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自身初となる契約を無事にまとめられた際には、大きなやりがいがあったと振り返る。昨年末には、2回スイス出張に出掛け現地の関係者から刺激を受けた。池田さんの目標は、チームを率いてグローバルのCMC開発(※)をリードできる人材に成長すること。これまではスポット的に関わることが多かったそうだが、今後は長期的なスパンを持って新規医薬品の承認申請をリードし、「自分の手で新薬を世に出せた」という手応えある経験をしてみたいと展望を語る。「個々の目標に対して必要な経験をどんどん積ませてあげよう、という会社の配慮を感じます。その時々の興味にも耳を傾けてくれ、多様な仕事にアサインいただいています」薬が上市されるまでの一連の開発サイクルは年々短くなっており、業挑戦の機会をもらえる会社「品質基準を満たした薬を必要量、安定的に供給する。当たり前のようで当たり前でないこの目標の達成感を毎年チームで味わっています」入社以来、商用品、開発品問わずさまざまな薬の品質管理に関わってきた池田さん。現在は肺がんや糖尿病の薬を担当しているが、生産工程で発生するさまざまな課題の解決においては、常に「患者さんの利益を最優先に考える」という目線を意識世界市場を目指せるやりがい務を円滑に遂行するには、最新機器の知見や新薬に関するナレッジの会得も欠かせない。勉強熱心な同僚たちにも刺激を受けながら、池田さんも自己研鑽に励んでいるという。医薬品の開発はチャレンジの連続であるものの、モチベーション高く取り組めるのは「患者さんに早く薬を届けたい」という思いを皆で共有できるチームの存在が大きいという。「中外製薬グループが掲げる『革新的な医薬品とサービスの提供を通じて新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献します』というミッションに対し、忠実に仕事ができる会社です。スケールの大きな仕事ですが、どこまでできるか、自分たちの力を試したいという人には最高の環境だと思います」していると語る。出荷試験や申請資料データ作成、試験法開発など、できる仕事の幅を徐々に広げてきた池田さんが、初めて1つのテーマリードを任されたのは入社4年目のこと。この頃から自分で考えて判断し、メンバーにも作業をお願いする立場に。やり取りをする相手も、社内や国内工場から国内の医薬品製造受託機関、海外企業へと広がりを見せていったという。「初めて英語でのオンライン会議に出席した時の緊張感は、今でも忘れられません。語学力に長けているわけではないですが、海外市場にも影響を与えられる当社の仕事の醍醐味を知り、世界中の患者さんに向けて、各国の優秀な製薬関係者と一緒に仕事ができることを楽しもう、というマインドに変わってきました」直近では、開発中新薬の開発権を海外企業に供与する契約(導出/ライセンスアウト)関連業務も経験。皆で学ぶ文化がある職場で、業務時間内の部活動も盛ん。池田さんも英語部やデジタル部に参加し、英語学習や生産性向上に励んでいる。中外製薬グループにおいて、新薬の開発や医薬品の品質管理・生産を担う中外製薬工業。入社以来、同社の品質管理職としてキャリアを積んできたのが池田さんだ。開発中製品の申請関連や製造の支援、そして承認後に発生するアクティビティに対応し、医薬品のライフサイクル全体に幅広く関わっている。仕事の醍醐味や今後の展望について語ってもらった。グローバルな開発をリードし新薬申請での貢献を目指すJob of a Professional(※)原薬研究、製剤研究、品質保証、品質管理など医薬品開発の一連のプロセスのことProfessionalCHECK THE NAVI詳しい情報は中外製薬工業株式会社57

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