地域医療に早くから着目し貢献の幅を広げてきた日本メディカルシステムの調剤薬局を訪れると、ゆったりとくつろげるソファとテーブルが配置され、スタイリッシュな白衣姿の薬剤師が患者に寄り添う姿があった。「各薬局では接客専門のコンシェルジュが来局された患者様をサポートしています。薬剤師は調剤・カウンセリングに専念し、お客様がお待ちのソファ席で服薬指導や健康相談などを丁寧に行っています。どの薬局でも同じサービスを受けられるようシステム化しており、アプリの活用によって平均待ち時間を8分に抑えていることも、地域の方々から好評です」そう話すのは、薬剤師として勤務後、本社で人事の指揮を執る岡田さん。同社は既存にとらわれない視点から多彩なサービスを追求し、地域の人々の心身のケアに力を注いできた。薬局運営に留まらず、健康食品や化粧品を自社で研究開発していることにも、「当社の意志が表れている」と岡田さんは続ける。「患者様が病気になる前、なった時、そして治った後も、全てのステージでお役に立つことをモットーとしています。その実現のために、専門性を備えた薬剤師が中心となって余病・未病の観点から研究開発を重ねています」さらに同社は医療モール開発を進めており、これまで全国100か所に立ち上げてきた。医療モールはまさに地域医療の中核であり、モールでは同社の薬剤師と医師の連携や情報共有が密接に行われている。「しかも、当社の医療モールや薬局は全て自社開発。M&Aによる拡大は一切行っていません。当社の理念や目指す姿を隅々まで具現化するためには、自分たちでつくることにこだわる必要があるからです」と、岡田さんも力を込める。薬剤師のキャリアを広げ一人ひとりの輝きを支援健康・医療への貢献を全国隅々へと広げるべく、近年は年間10~20店舗のペースで新規出店を行っている。こうした事業展開には強固な経営基盤が欠かせない。では、その強さの源泉は何なのだろう。「薬剤師のキャリアパスが豊富で、それぞれが自分らしいキャリアを歩めること。それによって個々の成長が促され、会社の強さに直結しています。薬局長やエリア長へのステップに加え、学術薬剤師、化粧品開発、店舗開発、経営企画、人事など、キャリアパスを挙げ始めるとキリがないくらいです」一人ひとりのキャリア実現の支えとして、教育・研修も手厚く整備。とりわけ特徴的なのは経営について学ぶ研修の充実ぶりだ。「私を含め、実は本社部門の半数近くが店舗の薬剤師出身です。本社メンバーは薬剤師目線で研修や職場環境の充実を図り、店舗の薬剤師は経営やマーケティングの視点を持ち合わせながら地域に貢献する。それぞれの視点を生かしあうことが、相乗的な成長にもつながっています」薬剤師一人ひとりがよりいっそう輝けるよう、同社では業界高水準の給与や福利厚生などの待遇を整え、ライフワークの充実にも力を注いでいる。薬剤師それぞれが多様な未来を描き、地域に貢献する姿が、これからも同社の随所で生まれていくことだろう。1324(※)2023年度実績KEY WORDS FOR THE FUTURE未来を読み解くキーワード❶ 薬剤師がソファ席で投薬を行い、健康相談にも親身に応じる。患者に寄り添い、心身のケアを手厚くサポートするために考えられたスタイルだ。❷ 寄り添う気持ちは仲間に対しても同じ。チームワークを重視し、店舗単位で交流を深める懇親会も会社の費用負担で開催する。もちろん自由参加。❸ 居心地のいい空間で働けて、待遇のよさやオフタイムの充実もあってか、薬剤師たちには自然と笑顔が浮かぶ。❹ モール内薬局の薬剤師は各科目の医師から頼りにされる存在であり、勉強会を随時開催して知識習得に努める。日本メディカルシステム株式会社この法人の詳しい情報はでチェック!33
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