単純に「協調性があります」とだけアピールしても、納得感は得られない。裏付けとなる根拠と詳細をセットにして説明することは、自己PRにおいても重要だ。具体的なエピソードを選ぶときは、結論にしっかり結び付くものかどうか確認しておこう。その活動のどんなことから何を学んだかを伝えるため、最初の結論と根拠はできるだけ簡潔に述べ、詳細と締めの結論のボリュームを厚くしよう。これは、エントリーシート作成時でも面接でも同じことがいえる。やってはいけない! 自己PR・志望理由業界や法人によらず、自己PRや志望理由を考えるとき絶対に避けたいNGポイントがある。特に注意したいのが次の4点だ。「学生時代に力を入れたこと」の 構築ポイント自己PRの構築ポイントロジカルスピーチの練習方法ピラミッドを見ながら、口に出して内容を説明してみよう。練習のたびに選ぶ言葉が違うはずだが、それでOK。構成を把握した上で、その場で言葉を組み立てるトレーニングを重ねることが大切だ。「原稿を丸暗記したら緊張で内容が飛んでしまった」という事態も防ぐことができる。練習を繰り返せば、ピラミッドを用いた事前準備なしでもロジカルスピーチができるようになります。上の図のように、頭の中で「結論→根拠→詳細→結論」と思い描きながら話すことで、いつもの会話もグッと説得力のあるものになりますよ。再度結論を述べる(結論のサンドイッチ)理由を詳細に述べる根拠(理由)を述べる結論を述べるどの法人にも言える一般的な内容に終始した志望動機では、本当にそこへ入社したいという熱意を伝えることができない。特に、似た領域の法人を複数志望している場合は、同じような内容にならないよう法人分析に力を入れよう。他の法人でも使い回せる1使いやすく魅力的な言葉は他の学生もよく使うため、かえって印象が薄くなることもある。採用担当者に「またか」と思われないためには、より説得力のあるエピソードが求められることを覚えておこう。「コミュニケーション力」「協調性」「積極性」「好奇心」を連発する3エピソードを抽象的な話にまとめすぎると、聞き手は情景をイメージすることができない。5W1Hをはっきりさせた上で、固有名詞や数値などをできるだけ入れ込んでみよう。エピソードがいきいきと機能するはずだ。抽象的で具体性がない2いわゆる「コピペ」で済ませようとするのは論外だ。見抜かれれば就職活動に対する姿勢そのものに疑問を抱かれ、悪印象となってしまう。自分で考えながら文章を組み立てることが大前提だ。例文をそのまま使用する4KEE’S CHECK!話をするときには〈描写〉を意識することが大切です。ありきたりな形容詞を使わず、嗅覚や触覚、聴覚など五感を刺激する表現、表情や動作の描写、擬態語や擬音などを使って、感情を具体的に伝えると印象に残りやすくなります。KEE’S CHECK!自分の長所や魅力を、できるだけ短いキーワード(一文)で表現する長所や魅力の裏付けとなるエピソードの概要を伝えるエピソードの具体的な内容を説明するその長所を生かして、どのように貢献していきたいかで締める結論詳細根拠結論力を入れた内容を一言で表現する具体的な活動内容(行動のプロセス)を説明するエピソードの核となる詳細を説明する その活動を行ったきっかけは? 特に大変だったことや努力したことは? 活動した結果、どうなった?そこから学んだことや、その経験をどう生かしていくかで締める結論詳細根拠結論学内活動や研究内容などを説明するとき、専門用語や造語などは分かりづらいこともある。事前に家族や友人の前で練習して、意味が伝わりづらい言葉は解説を加えるか、言い換えることを検討しよう。【 注意点 】根拠をたくさん説明する時間がないときはエピソードを1つに絞り、「これは一例ですが……」といった言葉を添えてみよう。【 注意点 】19
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