印象がアップする「傾聴」の作法大切な面接の場だからこそ、緊張するのは当たり前。しかし、いくら緊張しているからといって、悪印象を与えるような振る舞いの言い訳にはならない。特に印象を左右する次の5点について、ありがちなミスとともにポイントを学んでおこう。面接官は、面接時に自分の何を見て、どう評価するものなのか、気になる人は多いだろう。ここでは、多くの面接でさりげなくチェックされているポイントを紹介しよう。面接は特殊な場面ではあるが、通常の会話の延長線上にあることは間違いない。話を弾ませ、お互いに気持ち良くコミュニケーションするためには、医療従事者としても活用できる傾聴の作法を心得ておくとよいだろう。姿勢猫背だと暗くやる気のない印象に、あごを上げると威圧的な印象になってしまいがち。片足重心で立ったり、「休め」のときのように足を開いたりするのもNG。腹筋を引き上げるイメージで、まっすぐ立つ・座る姿勢を意識しよう。笑顔いくら緊張しても、真顔になるのは避けたい。口角を上げた、ほほえみ程度の笑顔を基本としよう。自分が話すときには、時折歯がのぞくような笑顔も見せたい。相手に興味を持って話すことで、瞳の奥が輝くような自然なスマイルができるはずだ。視線姿勢と同様、相手へまっすぐ視線を向けることが基本。ただし、ジッと目を見つめることが不躾に感じられるときは、柔らかく相手の全体を見るようにしよう。質問した相手を中心に、ワンセンテンスごとに他の人へも目線を配るとなおよい。お辞儀入室と退室の際は、しっかり立ち止まってお辞儀を忘れずに。すれ違うときなどに行う会釈や、お詫びや深い感謝を示す最敬礼はそぐわない。腰から30度程度前に倒す敬礼が、自然とできるように練習しておこう。座り方・立ち方面接官に促されてから座るのは当然のこと。あごを少し引いて、背もたれにもたれず、背筋を伸ばすのが一般的だ。緊張すると手や足を不用意に動かす人もいるが、相手の集中力を途切れさせてしまうため避けるようにしたい。外見見た目は、社会人としての意識や仕事に対する意欲が表れる部分でもある。過剰に気にする必要はないが、最低限のマナーを守らなければ悪目立ちしてしまう。就職活動にマッチする服装や髪形、メイクなどを見直しておこう。成長性・可能性面接官は、現段階の能力だけに注目しているわけではなく、「これから先」を見据えて判断する。「社会人になっても積極的に学んで成長できる」「将来的に挑戦したいことや目標がある」といった点は、ぜひアピールしておきたい。表情面接時の表情から、仕事に臨む姿勢を類推されることもある。「緊張しているから、内気だから仕方ない」で済まさず、できるだけ明るく覇気のある印象をめざそう。「この人となら一緒に働けそうだ」とイメージしてもらえるような表情が目標だ。熱意口先で熱意を伝えるだけでなく、表情や態度にも「ここで活躍したい!」という気持ちが表れるとベスト。例えば、一通の事務的な書類を提出するだけでも、字の丁寧さや提出のタイミングなどから、その人の熱意がうかがえることもあるのだ。誠実さ相手との信頼関係を築くためには、まずは誠実であることが前提条件だ。口頭だけでは伝わりにくい部分なので、「約束した時間は絶対に守る」「相手から連絡があったらできるだけ早くレスポンスする」といった行動で示すように心がけよう。行動・態度いざ面接が始まってから態度を正すのではなく、それ以外の場面でも気を抜かないようにしたい。待合室やトイレなどでの態度や行いが志望先の誰かの目に入り、その後の評価を分けることにもつながりかねないからだ。話し方ぼそぼそした話し方や、「えーっと、あのー」といった口癖は、必ずと言ってよいほどチェックされる。自分では気づきにくいため、面接の練習時にアドバイスを求めたり、録音した音声を聞いてみたりするとよいだろう。コミュニケーション能力社会に出れば、様々な立場の人と接することになる。面接官に対してはもちろん、案内役のスタッフとの会話や周囲の学生とのやり取りなどからも、あなたのコミュニケーション能力を見られていることがある。ペーシング話すスピードやテンションを相手のペースに合わせること。例えば、早口の人と話すときは自分もテンポ良く、穏やかな口調の人ならゆったりと話すといった具合だ。会話の「調子」を相手とそろえることで、意思疎通がよりスムーズになる。リフレインあいづち相手の発言の中からポイントとなる言葉をつかみ、それを繰り返して発言すること。話をよく聞き、共感していることをアピールできる。また、リフレインすることで次の話題を見つけやすくなり、より的確な質問をすることもできるはずだ。話題に合わせてちょっとした言葉を挟み、同意や感動を伝えること。あいづちの種類はたくさんあるが、「そうなんですか?」といった一つの言葉でも、イントネーションや表情を変えることで様々な場面で活用することができる。相手に与える第一印象の影響はとても大きく、それを塗り替えるには膨大な労力と時間が必要だといわれています。逆に言えば、「最初の30秒」でプラスの印象を持ってもらうことで、その後の選考でも好意的なイメージを抱かれる可能性が高まります。「スーツ着用」「白無地のシャツ」といった基本的なルールはあるものの、どのような身だしなみが望ましいかは業界や法人によって微妙に異なるもの。説明会やOB/OG訪問などで、あらかじめ雰囲気をつかんでおきたいですね。印象を左右する5つのポイント面接官が見ているポイント321KEE’S CHECK!KEE’S CHECK!21
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